2022年2月28日 (月)

RF16mmF2.8 STMのイジワルテスト

16㎜という超広角それもF2.8と割と明るく、小型軽量で4諭吉でおつりがくる。
比較の対象として適切ではないが、レフカメラ用のEF14mmF2.8LⅡUSMだと337,700円!
広角で2mmの違いは大きいとはいえ。
もちろん、光学の力だけで性能をまとめたレフ時代のLレンズは土俵が違うだろうし。

この思い切った仕様のRF16F2.8、怖いもの見たさを感じた人民は大勢いるようで、12月時点で納期は3ヶ月と通告された。
実際には2ヶ月程度で来た。
果たして、このRF16、電子補正前提の薬漬け医療!?のボロレンズなのか??
Rf16_gaisou

電源を入れた状態。少し繰り出す。OFFの時はツライチぐらいまで引っ込む。RF50/1.8と寸分たがわぬコンパクトさ。
Rf1628_back

後玉は大きく存在感を示している。

さて、実写。
EOS RP  RF16mm F2.8 STM  F2.8/ 1/3200sec ISO100 カメラ補正ありきのJPEG
Rf16_col
幾分周辺光量落ちを感じるが、スカッとした感じで、思いのほか悪くない。
ここですかさずマウント取り外しボタンを押して緩め方向に少し回す。
→カメラにレンズ情報がいかなくなり、素の写りとなる。
Rf16_noncol
なるほどね。著しいタル型の歪曲収差と周辺減光。
カメラで歪曲収差のOFFは選べないが、周辺減光のON/OFFは選べる。
こういった仕様に是非の議論はあると思うが、わざわざOFFの画像を評価する必要もないと思う。
むしろミラーレスカメラだからできた思い切った仕様、そして手の届く値段を評価すべきであろう。

因みに、安いほうのRF24-105 (STMバージョン)も、電子補正前提。
24mm電子補正あり
Rf24105stm_col

同補正切
Rf24105stm_noncol
こちらは完全に四隅が蹴られている。


さて、RF16mm F2.8 STMに話題を戻す。
この画角、星景に好適だが、画質的に使えるのか・・・?
あまり期待はしてなかった。

いつもの夜景でテスト
EOS R6 RF16mm F2.8 STM /ISO400  補正はカメラにお任せ全項目ONの JPEG
全景
Rf1628_all

左上隅(面積で1/100)等倍切り出し
F2.8
Rf16_28mag

F4
Rf16_40mag

F5.6
Rf16_56mag

開放F2.8では鳥が羽を広げたようなサジタルコマがあるにはある。
でも、全画面の面積に比べたら、狭い所に収束していると思う。
F4ではサジタルコマが減り、タル型歪曲収差を補正したから?と思われる内方コマ状の流れと相まって手裏剣状になっている。個人的には嫌いでない。
F5.6ではサジタルコマは見えなくなり、内方コマ状の流れが残る。

星景なら開放でも行けるんじゃないか。
これは儲けもの。
一段絞ってもF4だからまだ星にも行ける。

星景
EOS R6 RF16 F2.8開放/30sec ISO400 ポタ赤で追尾
RAWをDPP4でトーンカーブ強調処理
Winter_hex

光害が酷くて露光を上げられなかったが、星像は小さくまとまり、思ったよりいい。
2000万画素のR6で使う限り、遠景では意外としっかりしたイメージを結ぶように思う。

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2021年4月18日 (日)

口径8cm用バックロードホーンの設計製作3

およそfx=200Hzになるように空気室は増減してみたが。
ボーカルが風呂場エコーになる。
低音に今一つ芯のない・・・”実”が入っていない・・・音である。
もう一度音質の傾向と対策表を見る。
Bhthroat
まだ④寄りの音だ。①に向けていきたい。
そこで第一音道にt=4mmの板を挿入して、スロートを絞ってみる。

スロート断面積So=1.7×12=20.4cm2 
これはFE83NVの振動板面積3×3×3.14=28.26cm2の72%ほどで、Qo=0.78と高め(非力)のユニットには妥当な数値ではないかと。

fx=200Hzとするには、空気室は
Va=10*So/fx=10×20.4/200=1.02L
となるから、さらに0.2Lほどの詰め物を追加したほうが良いのかも、と予想する。

音はどうか。
低音にグンとしまりが出た。ピントが合う感じだ。
ただ、低音のカットオフが高くなった感じ。ある音域を境に低音がからきし出ない。??
一応、ホーンの開きをもう一度エクセルで検証してみる。
Bh83_nthroat_whorn
スロートは狭くなったのに開口は同じ大きさだから、広がり率1.1の理論曲線より上に乖離が大きくなった。
むしろ広がり率1.2の曲線に乗るようになってしまった。これはおそらく広がり率が大きすぎ、やり過ぎである。
では、音道を再設計しなおすしかない。
Bh83_2
赤い材をつけ足してつじつまを合わせることにした。
これにより、広がり率1.1にできるだけ近くなるようにした。
Bh83_nthroat_nhorn
つまり、同じ広がり率でも、スロートの断面積で、箱そのものの大きさは大きく変わってくることになる。
スロートを小さく決めれば、小さい箱で済むわけだ。
のこぎり買うくらいなら狭いスロートに合わせて再設計したほうが手っ取り早いかもしれないが、たたき台・・・経験値を増やすつもりで錯誤することにする。
勇気をもって、切開手術。
Bh83kai1
広がりが増え過ぎないように板材を足す。まあ、補強にはなるかも。
Bh83kai2
空気室には0.594Lの木端を詰めたときが聴感上、ベストと思われる。スピーカーの後ろの飛び出しを0.07Lとすれば、
この時、実効Va=1.845-0.594-0.07=1.18L
この時のfx=10*So/Va=10×20.4/1.18=172.9Hz

fx=200Hz辺りが望ましいということなので、もう少し木端を詰めてfxを上げてもみたが、低音の量感は増すがややふやける。
バックロードホーンらしいスピード感を優先して、このfxとした。

この新音道にしたら、ボーカルのエコー感はほとんど気にならなくなった。
試しに吸音材も入れてみたが、わずかの挿入でも音が死ぬ。音に活気がなくなり、面白くなくなる。
わずかにボーカルがに賑やかになるが、吸音材は無しがいい。
スピーカーが非力なせいか、この辺の調整には敏感に反応する。

当初の残念なボンキュッボンから、腹筋割れてるみたいなイメージになった(笑)
わずか8cmのフルレンジとは思えない、アタック感のある低音が出るのに驚いた。
バッフルを接着剤で固定したら、一段といい方向に変化した。

ただし、弱点もある。
バスドラのキックがドン、ドスンと来なくて、ポン、ポンと軽い。
こういう曲は苦手である。
(ユニットの音とホーンからの音が充分混じるように離れて、その分音量を上げて聞けば、まあ合格範囲にはなる。)
ルームアコースティックも重要である。
バスドラにベースとか重なる曲ならいい。むしろ30cm3Wayもびっくりの音である。
ジャンルというより、同じミュージシャンの曲でも、楽曲一つ一つ向き不向きがある。
やはり周波数特性に山谷があるのだろう。
でも、アタック感に富んだ、バックロードホーンならではの音に仕上げることが出来たと思う。

以上、個人の感想です。

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口径8cm用バックロードホーンの設計製作2

口径8cmフルレンジの冴えた中高音を生かしたままバックロードホーンのアタック感あふれた低音が得られたら、理想的な4畳半オーディオが作れるのではないか、と少々虫の良すぎる考えが生まれた。

一番早道なのは、10cmの時にお世話になったK-Designの板材キット(8cm用はBH08m)を購入すること。
何故か10cm用と12cm用はsold outだが、BH08mならば在庫がある。(2021/4/18現在)

だが、ちょっとケチな気持ちがもたげたのと、自主開発もいいかな、という気持ちも出てきた。
自主開発といっても、幾つか製作経験があり、ある程度傾向と対策のわかってきたバスレフ型と違ってバックロードホーンは現状暗中模索状態である。
そこで
第14回:バックロードホーン型(BH型)スピーカーの設計しよう ~その1(作例編)~  初心者の自作スピーカー講座 カノン5Dの資料室 (fc2.com) 以降の、カノン5Dさんのサイト、ページを全面的に参考にさせていただいた。

基本思想としては、好感触を得た10cmの時のキットBH10mを模倣することとした。
・ホーン開き定数mは大きめの1.1
・ホーン開口面積は、振動板面積の4倍以上
・ホーン長さは欲張らず1.5m程度・・・無理に低音の帯域を下に広げるより音飛びの良いことを優先
・空気室は1.845L、スロート断面積は24cm2・・・とFE83NVの有効振動板面積3×3×3.14=28.26の85%にも達する・・・大きめの設計とし、ゆったりとした低音再生を目指す。→その後この思想は祟ることになる(苦笑)

基本はエクスポネンシャルホーン
S=So*EXP(mx)     
  So:スロート断面積 m:広がり定数 ここでは1.1   x:スロートからx[m]の距離の場所のSホーン断面積
で表せる、指数関数的に広がるホーンとした。
実際には、離散的な広がりで数回折り返すホーンとなる。
1回目試作では、下図のような(ただし赤い板はなし)形状となった。
このZ軸方向(実際にスピーカーBOXを立てたときには幅方向)の箱内寸は12cmとした。

Bh83_2

木取り略図をエクセルで作っておくと、ホームセンターで板材のカッティングの時スムーズになる。
Ef83_kidori
板材はランバーコアのサブロク板、板厚は15mmとした。意外と安くて2,200円ぐらいだったか?
べニア板の板厚15mmはホームセンターから姿を消して久しい。
ランバーコア材はけっこう反りがあるので、選べる場合には良く見て選ぶほうが良い。
この略図をホームセンターのその日の木材カット担当のおねいさんに差し出してお願いしたら、すぐさま理解してくれて手際よくカットしてくれた。
(デキる女って言葉が似合う)
1カット50円×17工程=850円は、安いと思えてしまう。

Bh83_wthroat_whorn_real
一応、音道の広がり状態を近似的にエクセルでチェックすると、下図のようになった。
Bh83_wthroat_whorn
橙:広がり率1.1の理論値
青:折り返しホーンの現実

板材の反りが若干感じられる。接着のあと荷重をかけると移動しやすい。接着の時音道の幅を確認しながら修正をかけながら蓋をする必要がある。速乾の木工ボンドは意外と固まるのが速く、位置決めが忙しい。
完成をじっくり待てるなら、速乾でないほうがいいかも。
Bh83_real
が、一応格好にはなった。
空気室の調整が楽にできるように、バッフルは取り外しができるようにした。

素のデータ
ホーン長:約1.5m
空気室容積Va=12.5×12.3×12=1.845L
スロート断面積So=2×12=24cm2
ホーンとユニットのクロスオーバー周波数fx=10*So/Va=130Hz・・・適正値は200Hzあたりといわれている。

まあ、空気室Vaは詰め物で小さくできる。
fx=200Hzとするには、
Va=10*So/fx=10×24/200=1.2L
となるから、0.6Lほどの詰め物を覚悟しておく。

Bh83s_20210418114101

さて視聴。
詰め物なし:ボヨンボヨンホーン。ホーンが勝手にボーボーホーホーと鳴る。
ベースの音程が変わるごとに出たり引っ込んだり。
残念なボンキュッボン(苦笑)
中島みゆきが風呂場で歌っている orz

まあ、これはある程度想定通り。
ここまでもそうであったが、困ったときの神頼み、カノン5Dさんに教えを乞うことにする。
Bhthroat
明らかに④の状態。①の方向にもっていくべきである。
木端で0.55Lほど空気室を埋めることにする。(スピーカー自身もマグネット等で0.07Lほどの体積を占める)
Bh83tune1
うーん、だいぶマシにはなった。が、まだこれだ、という充足感がイマイチ。
まだボーカルの風呂場反響が・・・。
すぐ思いつくのは、吸音材を詰めること。
Bh83tune2
ボーカルの透明感を得るには、この画像のように、ほんのちょっとで充分だった。
が、今度は音が死ぬ。
せっかくのバックロードホーンの、その低音の躍動感が・・・。




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2021年4月15日 (木)

口径8cm用バックロードホーンの設計製作1

すでに口径10cm用バックロードホーンは、市販のBH10mというキットを組み立てて使用している。
Bh10m_kumi

このホーン、結構思い切った、割り切った設計のようだ。
実測による、大まかなホーン形状  黄色は、広がり率1.1の理論カーブ
Bh10m_horn
まず、S=So*EXP(mx)  So:スロート断面積 x:スロートからの距離[m]   m:広がり係数
で表される広がり係数が、大きめの1.1
スロート面積Soがスピーカー(FE103NV)の振動板面積4×4×π=50.24[cm2]の95%に達する47.85[cm2]と大きめ
空気室が大きめ(ただし、これは物を充填するなどして小さくする方向の調整はできる)
ホーン長は1.3mほどと、短め
→帯域を欲張るよりも、音飛びの良さを重視という謳い文句である。

空気室のポケットにフェルト状の吸音材を入れて、現状ベストという状態で、使っていた。
低音の快活さというものは、ジャンルはちょっと選ぶが、10cmフルレンジからは想像できないほど満足感のあるものだ。
しかし10cmのFE103NVですが、中高域の切れ味、透明感、爽やかさというものがもう一つであるのも事実。

一方8cmフルレンジは、バスレフ箱ではいくつか経験してきており、爽やかな中高音など、その侮りがたい実力には注目せざるを得ない。
FE83NVとFE103NVの諸元比較をしてみる
Fe83_1
周波数特性高域限界はともに22kHzだが、聴感上はどうだろう。
moはFE83NVは1.4gしかない。重低音再生はなかなか厳しいものがありそうだ。
もっと難しそうなのはQoの違い。FE83NVではQo=0.78と、意外と高い値なのだ。
Qoが小さすぎるとバスレフでは低音が出にくいので、あえてそういう設計にしてあるのだろう。
が、バックロードホーンにはこれは吉と出るのか凶と出るのか。
Whyfe83
そこで、FE83NVをポチり、段ボールの仮箱で視聴。
中高域の冴え、透明感は期待通りだ。
明るいけどカサカサと”紙臭い”往年のFEシリーズとはちょっと違う感じだ。
緻密で爽やかで切れ味もよい。
センタードームが金属の機種FF85Kなどと比べると煌めき、金属系の楽器の冷たさの再現は一歩譲るが、キャップも同じ素材なのか、低音中音との音質の同一感に優れ、これはこれで魅力がある。
FE103NVではわずかに感じた高音のもう少し感・・・何だかマイカ=石臭い?もほぼない。
ぜひこの優れた中高音のユニットにスピード感のある低音のバックロードホーンを組み合わせてみたいものだ。






 

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2021年2月20日 (土)

CF-1900の修理(6)

1973年製のラジカセ、SONYのCF-1900。
ジャンクでヤフオクで手に入れて整備し、今年で5年目。
Cf1900_1
途中パチパチノイズに悩まされたが、カセット部メインスイッチの交換で、嘘のように収まってしまった。
その過程でモーターがノイズ元ではと、他機種CF1150のモーターを”心臓移植”して、(都合3個イチ)ほぼ快調に使えてきた。

しかし、以前からあった、現象2つが最近ひどくなってきた
・RADIOをOFFした時TAPEの再生音が出ない、雑音に埋もれる。何回もRADIOをON/OFFしてやっとTAPEが鳴るようになる。
・録音ボタンを押してもRECメーターが振れない。何度か押してRECメーターが振れるようになっても、実際録音を始めて何分か経つと、いつの間にかフェードアウトして、録音がされていない(非常に小さい音でしか記録されていない)

原因は承知していて、愛しのCF-1900が不調 ( ;∀;): レレレの星おじさん (cocolog-nifty.com) 過去にも手を入れていたのだが、姑息術に終わっていた。
ここは一念発起して録再切替およびラジオテープ切替スイッチ連の根本治療をしてあげよう。しかし、しくじればすべては終わる。
まず、裏蓋を開ける。
黄色〇で囲った短いほうがラジオ/テープ、長いほうが録/再切替スイッチ連
Cf1900_2
これらを、半田吸い取りリボンで、パターンを剥がさないように慎重にはんだを除去して取り外す。
Cf1900_3
取り外したスイッチ連を金属の爪を起こして分解する。
Cf1900_4
特に両端の接点が黒く酸化しているのがわかる。
また、録再切り替えのものは、可動接点の両端2つずつが足2本(ノンショーティング)、中央6個が足3本(ショーティング)であることに注意。
Cf1900_5
可動接点を外してみると、黒変部位がはっきりする。
これを、綿棒に無水アルコール(入手できなかったのでエタノールで代用)をつけてそっと丁寧に清掃する。
Cf1900_6
清掃後。固定接点はきれいになった。可動側は、”触らぬ神に祟りなし”でそっと戻した。ご自身の摺動で自己研磨されるだろうから。
ラジオ/テープ切替についても同様。
Cf1900_7
なぜか同じく、両端の端子が特に酸化がひどい。
Cf1900_8
清掃後の端子たち。
これをソオッと元のハウジングに収めて復元。
そして、基板にはんだ付けし直し。

さて、どうか。
ラジオを聞いて戻した後、テープ再生。なんの不自由もなく再生。
録音は・・・これも普通にOK。
当たり前のことがありがたい。

おりしも、

みんなのうた60

NHKみんなのうたが始まって60年の年だという。そんなおいらも還暦の年だが。

懐かしい歌が、またこの懐かしい機器でリアルに聞ける。
音声のみが残っている曲は、中波のラジオ第二でのみ放送という。
さっそく”エアチェック”してみた。今ならデンスケとか、いやもっとHi-Fiなデジタル録音媒体もあるが、あえてCF-1900のソニオマチック自動録音で撮ってみた。
もっとひどい音かと思ったが、意外といける。現行のラジカセ普及品より走行系が安定していて、だみ声にならないのが良い。
もちろん本当のHi-Fi記録に比べれば「懐かしさ」というバイアスがかかっているが、製造から48年という歳月を考えれば奇跡に近い。

放送も機材もみな懐かしい。これはもはやタイムマシンである。

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2021年2月16日 (火)

RF50mm F1.8 STM その5

ボケ味を見る
RF50mm F1.8 STM開放
Rf5018bokeh1

EF50mm F1.8Ⅱ開放
Ef5018bokeh

フレアの違いでわかりにくいが、ボケ量の少ない所で若干うるさい二線ボケ傾向なのは、両者よく似ている。
RFは、シャープネスや、ミラーレスならソフトウェア補正に頼りがちな歪曲収差などをレンズ単体で生真面目に補正しているのは評価すべき点ではあるが、個人的にはボケ味に進化があればなおよかったのでは、と思う。
もちろん、この安さのレンズには酷な要求だとは、承知している。




 

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RF 50mm F1.8 STM その4

星景で見てみる
F1.8開放 周辺減光、歪曲、色収差、回折補正無し
Rfori5018non

F1.8  周辺減光、歪曲、色収差、回折補正あり(カメラ内自動補正)
Rfori5018

左下隅の補正(上)補正無し(下)の比較
Rfseiyamagyn5018
星の位置がほとんど変わっていないことから、歪曲は補正無しでも元々とても小さいことがわかる。
コマ収差には各種補正は無力であることがわかる。
コマ収差がカメラで補正できたら、レンズの在り方も随分変わると思うが、光学の力で補正してほしい気もする。

対象物が違うので比較が難しいが、EF50mm F1.8Ⅱの画面左下隅の歪曲、色収差の補正、非補正を同様に比較してみた。
上補正、下補正無し
Ef5018yn
非補正だと若干画角が広くなり、たる型の歪曲があることがわかる。

RF50mm F1.8に戻り、F4に絞ったもの
F1.8と露光量を同じにするため、露出時間を長くしてあります。
レンズ収差補正無し
Rfori5040non

カメラによるレンズ補正あり
Rfori5040


左下隅の拡大
補正あり上、補正無し下
Rfseiyamagyn5040
星が流れているのは、ポタ赤の極軸据え付け精度が甘かったため。
倍率色収差は効果的に補正されていることがわかる。
周辺減光補正は、個人的にはちょっとやり過ぎ?のような気がする。補正無しのほうが自然な印象を持っている。

いずれにしても、F4に絞れば結像性能はLレンズといっても過言ではない、と思う。

逆光時のフレアの比較
RF50mm F1.8STM
Flarerf

EF50mm F1.8 Ⅱ
Flareef

同一条件にしにくいので、あくまでも参考程度。
EFでもSTMバージョンはコーティングの改良があったので、ここまで差はつかないと考えられる。

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2021年2月 4日 (木)

RF50mm F1.8 STM その3

今度は、絞りこみによるコマ収差の改善を調べる。
F4まで絞ってコマがすっきりすれば、天体用にも好適といえるのだが、いかに。

フルサイズ左下隅、全景の1/100の面積の切り取り。
上RF50mm F1.8STM/下EF50mm F1.8Ⅱ

F1.8開放
Ref5018coma

F2.8
Ref5028coma

F4
Ref5040coma

F5.6
Ref5056coma

F8
Ref5080coma

うるさいことを言わなければ、RFのほうはF4でコマ収差的に天体撮影にも合格である。
EFはF4ではまだ豚の蹄のようなコマが残っている。
これは大きな収穫である。末永く、この撒き餌を愛していけそう。
両者とも完璧にはF8まで絞るのが良い。が、星には暗すぎる。

たまたまこのRF撒き餌で、急遽半ば業務の写真を撮る必要に迫られた。
しまった、ズームを持ってくるべきだった、と一瞬後悔したが、50mmで広角的にも望遠的にも使いこなしていた昔を思い出した。
直線が直線にきちんと出る。金属の光沢の木目がきちんと出る。
単焦点は頼もしく、楽しいのだ。

足で稼ぐ被写体との画角調整、絞りの使いこなしでポテンシャルを発揮できるMT車のような楽しさが、このレンズにはある。




 

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RF50mm F1.8 STM その2

最新の設計で大幅に高性能化ができるんじゃないか?
バックフォーカスの制約もなくなり、比較的ローコストなPMo非球面レンズだって使える昨今。

MTF メーカーHPより
上RF50mm F1.8 STM
下EF50mm F1.8 STM
Mtf_5018s
曲線を眺める限り、革命的には向上していない。
画面中央から15mm辺りまでは、非点較差が少なく良好な画質が期待できそうだ。
それより隅は基本5群6枚のダブルガウス型だからたぶんね、主としてコマ収差による低下でしょうね。
また、これは絞り開放の時の曲線だから、絞ってどうなるかはわからない。

EF50mm F1.4 USMの開放のMTFはこれより低めだけど、F1.4~2あたりでバックからふぁっと主題が浮き立つような描写は好きだし、MTFだけでは何とも言えない。

夜景でテスト。開放での比較。

↓RF50mm F1.8 STM開放 全景
Rf5018comazen

↓EF50mm F1.8Ⅱ 開放 全景

Ef5018comazen

この段階でわかることがある。
RFのほうが少しワイドな画角であるということ。
ちなみに、歪曲収差補正は双方ともONである。OFFにしてもRFのほうはほとんど変わらない。
伝統的に、各社50mmレンズはライカのレンズを手本にして?、実測値は51.6mmのものが多いが、バックフォーカスの制約が緩くなったのでRFでは正確に50mmにしたのだろうか。

では、部分を拡大して観察してみる。

全景の面積1/100を切り取って比較している。

まず、中央。上RF、下EF以後共通
Ref5018comacent
よく似た描写である。非球面だから球面収差に大差が出るかと思ったが。
EFのほうは、やや軸非対称なハロが生じている部分がある。
プラ鏡筒のガサガサが影響しているかも。それも実力のうちである。

APS-C判隅に相当する左下方部分
Ref5018comaaps
RFはコマ収差は認められるが許せないほどではない。立ち木など、画像の鮮明さは割と保っている。
EFはいかにも昔のレンズといった感じである。
かなり差のついた部分である。

フルサイズ左下隅部。
Ref5018coma
隅まで来ると、さすがにRFもコマ収差が目立つ。RFのコマのほうが瘦せてシュッとしているが。

開放の比較では、中間画角まではRFが顕著に良い。隅は、両者ともコマ収差で画質が低下する。

 

 

 

 

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RF50mm F1.8 STM その1

 ミラーレスのフルサイズにしても、ミラーありに比べて圧倒的に小さくなった感じがしない。
レフ時代のレンズをマウントアダプタ―で運用しているせいもある。
元のレンズが小さいほど、アダプターの長さ、重さが効いてくる。
ボディも小型軽量が売り物のEOS RPだからなおさら。
それに、高性能を打ち出すあまり、レンズが大きく重くまた入手絶望的に高価。

 レフ機時代みたいに撒き餌レンズの一つや二つは出ないものか。      
と思っていたらミラーレスにも出ました。その名もRF50mm F1.8
さすがCanonわかってらっしゃる。
これなら買える、と注文に走るのだが、納期約1ヶ月だそうだ。
EF50mm F1.8Ⅱはあるし、不要不急なので、じっくり待つか。
と、入荷連絡。思っていたよりは早く、二週間位で来た。

Souchaku5018s

さて、このレンズ、光学系が一新されている。
レンズ構成5群6枚というざっくりとした表現では同一に思えるが、非常に長きに渡って製造の続いたEF50mm F1.8の系譜とも、素人が見ても似て非なるものであることがわかる。

レンズ単体では後玉がマウント面より前に引っ込んでおり、ミラーレスのショートバックフォーカスを充分生かしていない感じに思える。
Rear_5018s

しかし、レフ用のものはマウントアダプター(厚み24mm)を挟まなくてはならないから、話が変わってくる。
下図の赤はセンサー(対角43.3mm)の大きさと位置を表す。

Comp5018

厳密に正確ではないものの可能な範囲で寸法関係に配慮して、並べてみる。
(構成図はメーカーHPより拝借)
レフ機時代の光学系を流用して鏡筒だけを再設計しても、S社の50mmF1.8のように袴が長くなり、今回のRF撒き餌ほどはコンパクトにならないことがわかる。

Length5018s


絞りの前後のパワー配分が違う。

Ilis_501856
同じ絞りF5.6にして両者を前後から覗き込むと、RFのほうは後ろから見たとき絞り径が比較的小さく見える。従来に比較して後群の負のパワーが相対的に強く(極端に言うと凹レンズっぽい)従来と比較すればテレフォト型っぽくなっているといえる。バックフォーカスの制限が緩くなった中でレンズをいくらかでも後退させ、レンズの全長を抑えるためであろう。

まあ、ユーザーとしてはコンパクトになり、より近接が効いて、画質は今までと同等(かできれば改善があれば尚よくて)なら、メーカーの苦労など知る由もないが。

近接性能は目に見える進歩。
RF50mm F1.8 30cm
Rf5018up

EF50mm F1.8Ⅱ  45cm
Ef5018up
もっとも、EF50mm F1.8 STMでは35cmまでは行けるわけで。。。

とはいえ、近接になればなるほど急に繰り出し量は大きくなるので、5cmの差も偉いのです。
Kuridashi5018s





 

 

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