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2006年12月29日 (金)

杞憂に終わればよいのだが

K10Dの売りの一つのSR(shake reduction)、私も効果を享受しております。
smc PENTAX-M40では1/15secは実用域というところ。
ただし、酔っ払って撮影すると、SRのご利益がちょうど帳消しか。
酔っ払っていると、撮影者の姿勢制御に問題があるようだ(笑)

Ilumi_uhe
K10D  smc PENTAX-M40  1/10sec 手持ち SR on  ISO400

だが、少し気になることがある。
K10Dは電源OFFのまま動かすと、コトリ、コトリとCCDのプレートが動くのがわかる。これはこれでいい。

B(バルブ)でシャッター開放中に強くゆすると、やはりコトリ、コトリと音を立てる。
これって、SRはOFFなのだが、CCDは固定されていないことを意味する。
まあ、Bのときに強くゆする場面はないだろうし、あってももともとぶれるのだから問題はない。

Bで静かに動かすと、HDDにアクセスしているときのような音がボディから聞こえてくる。
赤道儀で追尾中など、(特に南中前後で)CCDが動いてブレにならないだろうか。

Yuragi
画面の一部分の拡大

現に、星の日周運動の軌跡が微妙に震えているコマが散見された。
三脚が弱くて振動した、という可能性も否定はできないが。
実際、ひ弱な三脚ですorz

このことをペンタックスフォーラムに問い合わせると、
音はCCDの姿勢制御のものだという。
ずれかかって戻すようなことはなく、ずれる心配はありませんと自信を持っていわれた。
ただし、姿勢制御のための電力消費はあるとのこと。
CCDが不用意に動いて逆にブレになる・・・なんていうことは、カメラの基本機能としてあってはならないから、メーカーももちろん検討してあるはずだし。

しっかりした三脚で固定法、赤道儀で追尾、いずれも試して安心したいわけですが、今宵は雪降りで追実験できませんorz

しかし、SR OFFなのに姿勢制御のために電力を食うことは面白くない。
SR OFFのときは、しっかりCCDドライブプレートにロックをかけてくれたほうが、天文人には安心なのだが。

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コメント

ご指摘の件はメーカーとしてはシビアな点かもしれませんね。
SR OFFの状態はCCDを「ホームポジションから動かさない」という姿勢制御シーケンスが走っているのでしょうか。
物理的に何かで保持しているわけではないでしょうから、ホームポジションに固定させるための電磁石は動作しているんでしょうね。
固定されていない以上、外部からの予期せぬ加速度に対してはこれを「打ち消す」姿勢制御を行っているのでしょうね。
その場合の補償精度はシビアなところかと想像します。きっとメーカーは出せないのかもしれませんね。フォーラムさんなら「大丈夫です」と回答されるのが精一杯かもしれません。
長時間露光時にそのような外力が加わった場合の「姿勢復帰」に要する時間が問題ですね。基準値を超えたCCDの位置変化を検出した場合は、その時間(μsecオーダー?)の撮像信号を記録しない、という方法も想像できますね。
それが長時間露光の作品に与える影響は…気になるところです。
結論のない自己完結ですみません。

投稿: Tohdo | 2006年12月29日 (金) 06:49

>Tohdo様

いろいろとお忙しい歳末に、年寄りのぼやきのようなエントリに真剣にお付き合いいただきまして、ありがとうございます。

書き込みいただいたのと同様の印象を持っています。
制御という以上、ずれてからでないと復元に向けての修正力が出てこないような気がします。
許容錯乱円の範囲で、というのが模範解答なのでしょうが。

がっちりした三脚で固定するなら、さほど心配することもない気がします。
ただ、赤道儀で星の動きをおいかけて相対的に星の動きを止めたように写す場面では、カメラの姿勢はゆっくりではありますが刻々と動いております。

K10Dの説明書ではB(バルブ)の内容に「花火や夜景などを・・・」と従来あった天体撮影という語がなくなっているのも気になります(これは考えすぎか・・・笑)

杞憂であることを念じて、手ぶれ補正のない*istDと同じ三脚に同架して実験してみます。

投稿: ゆうひぶたっくす | 2006年12月29日 (金) 10:43

天文部としては、ここは気になるところですね。

>制御という以上、ずれてからでないと復元に向けての修正力が出てこないような気がします。

SRの機構が厳密にはどのようなものか判りませんが、位置フィードバックだけでは必ず制御遅れは
発生しそうですね。
センサ(SRの機構自身でも検出可能かも?)などで傾きや手ぶれによる動きを検知して、実際には動き出さない
(あるいは許容範囲内の)うちに出力を制御するようなことをしているのだろうとは思いますが。

>B(バルブ)の内容に「花火や夜景などを・・・」
この場合に想定しているのは、少なくとも数秒~1分以上でしょうから、
それ以上の長さはいくら長くても同じ・・・ってこともないのでしょうか。天体撮影に関しては、電源面の
問題もありますしね。

いずれにしても、実験の結果を楽しみにしております。(^^

投稿: ich | 2006年12月29日 (金) 18:06

>ich様

論より証拠、というわけで、先ほど実験してみました。
結論から言えば、手ぶれ補正のない*istDと有意の差はないといえそうです。
赤道儀による追尾のほうが気がかりでしたが、なんら問題なしと言えそうです。
固定法による、星座の流し撮りも基本的に変りありません。
ただ、画素数が多いためか、ローパスの効きを弱めてあるせいか、軌跡の線が細くシャープなため、ギザギザはやや目立つという感じです。←CCDが動いてしまうという事とは別問題
結局、最初の不安は、ひ弱な三脚が原因と結論付けてよさそう。
安心して使って良いと思います。

投稿: ゆうひぶたっくす | 2006年12月29日 (金) 23:47

なるほどなるほど。そうですか。とっても参考になりました。
#何の参考か?..当分先になりそうな気が..(謎)

以前、仕事でパナのデジカメ手ぶれ防止装置付を使ったときに、却ってブレ写真を乱発した?記憶があります。
ブレ防止機構がどのような仕組みでどのように動作するのか?ある程度体感しておかないと駄目だな、とそのとき思いました。
(職場のデジカメでしたので..以来、個人用デジカメを仕事に使うことにしました。)

こちらは断続的な降雪に見舞われ、P645に数コマ残ったまま銀塩フィルムが越年となりそうです..orz

投稿: Ken28 | 2006年12月30日 (土) 19:36

遅ればせながらですが…
K10Dご購入 おめでとうございます♪
★:゜*☆※>(^-^*)♪ オメデトウ ♪(*^-^)<※★:゜*☆

今年も 一年たのしませて いただけました
ありがとうございました (*⌒―⌒*)ノ彡☆゚・。・゚★・。

また 2007年も どうぞ ヨロシクお願い申し上げます

ご家族のみなさまと よいお年を お迎えくださいませねぇ (*^^*)b

プロキオンちゃんにも どうぞ ヨロシクお伝えくださいませねぇ (*^^*)

投稿: カオル | 2006年12月31日 (日) 09:59

>Ken28様

ichさんのレスには、有意の差はなく安心と書きましたが、カメラの背面液晶を見ている段階ではそう思いました。が、パソコンの画面で拡大してみるとうーん、どうでしょうか。
次エントリに実験結果を発表してみました。
天体用には、光軸はリジッドに固定されているもののほうが何かと精神衛生上よいような気もします。
今後問題があれば、SR(shake reduction)とDR(dust removal)を捨ててでもメーカーにCCDを固定してもらおうか、と恐ろしいことを考えています。

蒸気機関車が電気機関車に置き換わる過程で、新しい技術で不安定な電気機関車を補佐するために、電蒸運転という運転形態がありました。
天体には、まだ銀塩も電蒸運転のように、デジタルが完成していくまで並行して使っていきたいと思います。

>カオル様

ありがとうございます。
K10Dをちゃっかり手に入れて年を越しますよ(笑)

>今年も 一年たのしませて いただけました
こちらこそ。
2007年も、よろしくお願いします。m(_ _)m

プロキオンは・・・最近、さっぱり更新してなくてすみません、申しておりました。
犬を飼いたい一身ではじめたのですが、飼える様な環境が整わないこと、最近ではミニバスに目覚めてしまって(^^;)
機能するまでご指導戴きお世話になったブログペットが、一人気を吐いています(笑)

投稿: ゆうひぶたっくす | 2006年12月31日 (日) 18:07

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