« K10D導入から一ヶ月 | トップページ | CS2500リム交換 »

2007年1月30日 (火)

K10Dの電源対策(天文用)

休日と晴天、月齢の巡りが悪く、K10Dの天体作品はなかなかアップできません。
というわけで、星より機材編

K10Dの専用充電池は7.4V、容量1620mAhで、初代キスデジの7.4V、容量1100mAhより大き目のものですが、撮像素子がCCDであること、ご自慢の広帯域DDR2高速メモリーなど、電力を消費する要素もあります。

やはり、天体撮影にはポータブル電源(12V鉛シール蓄電池)からレギュレータで8.3Vにし外部端子から供給できれば、電池消耗の心配から開放されます。

D_ac50

K10Dの電源端子は*istDのものと異なり、専用の形状をしています。市販でこのプラグが入手できればいいのですが、見当がつきません。

そこで、ACアダプター D-AC50の直流側にクルマ用品で使うコネクターを挿入(画像黄色囲み)し、プラグをそのまま利用するようにした。

あとは、キスデジ用に作ってある秋月電子謹製のレギュレーターを、同じ形状のコネクターで差し替えてキスデジと共用できるようにしただけ。

Dc_dc

キスデジと共用するにあたっての問題点は、K10Dは外部端子からは8.3Vですが、キスデジは8.1Vであることです。
ここは迷わず8.3Vに調整しました。なぜなら、いままでキスデジ専用に使っていたこのレギュレーター、振動で調整がずれて8.6Vくらいありましたが(^^;)、なんら問題なく動いていたからです。こんないい加減でいいのかい(笑)

以下、付録レポート。 実験題目「消費電流の測定」 蛸橋工業高校 第二部 おやぢ科

測定器具:アナログテスター ヒオキ3005
  瞬間的な変化は、指示が追従せず、測りきれないので、参考値ということで。

                   *istD       K10D             Kiss D(初代)
電源オン後安定時(待機) :    80mA           160mA              110mA
シャッター半押し(起動)  :   ?                  260mA              200mA
上部液晶照明時      :   +20mA           +5mA程度         +10mA
背面液晶点灯時(再生)  :  120mA          230mA               210mA
AF動作時(平均)      :300~500mA     600mA   測定できるレンズなし(笑)
ストロボポップアップ    :        いずれも短時間1A程度に達する
バルブ露光時        :     580mA       ※ 440mA               210mA
ノイズリダクション時    :     400mA           240mA                 -
撮像素子清掃時      :    測定忘れ          310mA              170mA
シャッター閉じ直後     :  ?          600mA              300mA
DR動作中         :        -                 +40mA(以上?)   -

※K10Dでは、B露出中カメラの姿勢を変えると、415~440mAの範囲で電流が変る。→CCDの位置制御の電流のためと思われる。

考察:

・B露出中。
キスデジの消費電流の少なさは、やはりC-MOSの特性か。
ただ、K10Dは意外にも *istDより電流が少ない。電源電圧が高いせいもあると思うが。

・NR中。
*istDに比べてK10Dはかなり小さくなっている。CCDの温度上昇、熱ノイズで従来より有利かも。

・その他。
K10DのSR、DRにまつわる電流は、数十mAと想像され、思ったほど大きくないと思う。
液晶モニタの大画面化も、自社比ではそれなりに消費電流は大きくなっていますが、びっくりするほどでもない。
特徴的なのは、シャッター閉じ直後のK10Dの電流の大きさ。
DDR2メモリーなど、大量高速のデータ処理にまつわるものと思われる。
この辺に、専用電池化せざるを得ない理由があるのだろう。

|

« K10D導入から一ヶ月 | トップページ | CS2500リム交換 »

コメント

電源対策は予備バッテリー追加でよいかと考えていたのですが..
やはり電源アダプタ(というか外部電源端子)必要のようですね。

>8.3Vレギュレータ
金沢のパーツ屋さんへ出かけるか、○月通商のWebサイトで物色すれば(私の技量でも)何とかなりそうかな?

#謎めいたコメントで恐縮です。実は(極秘に)ポチッと..(謎)

投稿: Ken28 | 2007年1月30日 (火) 16:57

私も大体同じようなことを考えていたのですが、電池の保ちがどの程度なのか
はっきりしないので迷っています。
実験データを拝見すると、それほど大食いでもなさそうでしょうか。
私の撮影スタイルではKissDNなどは、外部電源どころか予備電池も不要なくらいですが・・。(笑)

投稿: ich | 2007年1月30日 (火) 19:51

>Ken28様

>実は(極秘に)ポチッと..(謎)
ひょっとして???・・・おめでとうございます!

>予備バッテリー追加でよいかと

この辺は、私も迷いました。
ファームウェアバージョンアップ前は、低温時のB露出での長時間露出では電池のダウンがやや急速と報じる人もいましたし。
私自身の感想では、冬の夜でもそこそこは使えるけれど、電池残量マーク「充分」の状態で意外と粘るなぁと思った矢先、いきなり尽きるという経験をしました。
バージョン1.10では改善されたという事ですが、その後の実験をしていません。m(_ _)m
一般撮影を考えると、予備電池追加のほうが断然便利ですが。

なお、例のレギュレータは工作難易度低い部類なので、まったく心配はないと思います。


>ich様

>それほど大食いでもなさそう
バージョンアップ前は、B露出とNRだけなら*istDより少食な感じでけっこう持続力あるのかなと思いきや、モニターで拡大見たり、設定を面白がって(笑)変えたりしていると、あれっていう感じで急に尽きる、という気もしました。
Ver1.10でどの程度改善されたかは興味のあるところです。

予備電池のほうが一般撮影には便利ですが、当地の冬の寒さ、また室内で電池の消耗を気にせず、じっくりいじりたい機能もあるし、予備電池もけっこうお値段張りますので、こんな方法をとりました。


投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年1月30日 (火) 21:20

おお、綿密な調査、さすがです。
車用のコネクタは僕も使っていますが便利ですね。

フェライトコアが写っていますが、やはりあるとないとではノイズに違いが出るものなのでしょうか。
長秒時に現れる縞のノイズが気になるので、僕も取り付けてはいるのですが・・。

投稿: Fuuma-mfuk | 2007年1月30日 (火) 21:53

>Fuuma-mfuk様

>フェライトコア
確か、電源から自機器に受けるノイズ防止というよりは、電源ラインを通じて他の機器にノイズを載せないようにするための役割だったと、うろ覚えに聞いたことがあります。

縞のノイズ・・・レギュレータでなく専用の充電池使用時はどうですか。
充電池使用でも出るとなると、フェライトコア入れても、効き目は薄いような気もします。

投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年1月30日 (火) 23:40

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: K10Dの電源対策(天文用):

« K10D導入から一ヶ月 | トップページ | CS2500リム交換 »