M天体巡り
前エントリの機材で、M天体を気楽に流してみました。
*istDの1.8型画面に比べてぐんと大きいK10Dの背面液晶にすぐ画像が映し出されるのを見ながら確認をしていくのは、楽しいものです。
まあ、星野写真は空が良くないと厳しいし、長玉での鮮明な作品はSPACE BOYでは無理だし。
天文誌入選レベルには到底及ばないが・・・。
共通データ:
K10D SMC TAKUMAR/6×7 1:4/300 F4開放 ISO280 SPACE BOYで追尾
撮影2007・2・7
M46とM47
21:55より181sec NR off JPEG
シリウスの東、冬の淡い銀河の東岸にあります。
細かい球状星団のM46(左)と、ややまばらで大粒な散開星団M47(右)の粒の対比が美しい。
M46の中には、小さな惑星状星雲がありますが、リサイズ画面では苦しいです。
原判にはしっかり写っていました。
オリオン三ツ星付近とM78
21:17より225sec NR off JPEG
霞んでいてカノープスは全く見えない状態だし、観測地も模索途中で光害がわずらわしい状況下です。
これ以上露出をかけても、光害かぶりがひどくなるだけでだめでした。
が、それを差し引いてもHαの写りは控えめ。
燃える木星雲はかすかに写っていますが、馬頭星雲はリサイズ画面では見えてきませんでした。画面右上にM78星雲が見えています。
M45
21:30より284sec NR off RAW
JPEGでデフォルトの画像では穏やか過ぎてつまらなかったので、すこしトーンカーブを立ててみました。
3分~5分の露出を5コマほど連続すると、NR offのコマにはコマ上辺(M45の画像では180度回転してあるので下辺)赤い熱ノイズが分かるようになります。NR onにするときれいに消えますが、待たされるのが欠点です。
では後でダーク画像を得ようと露出しても・・・ちょっと間隔を置くと、すぐ冷えてしまうのか、ダーク画像がかぶり無しの黒一色になります。
このあたりの事情は天ガ2月号にもちょこっと記述がありましたが、K10Dのこの辺の使いこなしは課題です。
※2/11追加 上の画像をPENTAX PHOTO Laboratory3で現像時、レベル調整でコントラストを強くしたもの。
赤かぶりの位置がわかりやすいように、回転は加えていません。
M1
22:12より181sec NR on JPEG
おうし座の、オリオンに近いほうのつのに位置するζ星(ほぼ中央の輝星)から画面上のほうに見えます。小望遠鏡では、ぼんやり佐渡島のように見えます。
反省:
Poorライトは明るすぎた。
希望:
赤緯軸が電動化できれば・・・。
輪行と星見ライナーが融合発展できれば・・・。
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コメント
あー、K10Dが未だ届きません。
(この連休をファーストライトに充てるつもりだったのに..orz)
ですから、興味津々で拝見させていただきました。
長時間連続露光時のダークノイズ処理が問題になりそうですね。
(しかも暖冬とはいえ、まだ冬季なのに..)
#熱ノイズが画面に占める部位等をご教授いただけると..
(いえ、お暇なときで結構ですので)
天体用としては、カメラレンズによる星野撮影を主に考えたら良いのでしょうか?>K10Dユーザ諸氏
投稿: Ken28 | 2007年2月11日 (日) 02:32
おはようございます。
私はこの連休中はあまり天気が望めそうもないのと、地区内での役仕事の関係で撮影は難しそうです。
熱ノイズは従来のPENTAX機と比較して控えめのようですね。
冷えが良すぎてダーク画像が得難いというのも、ちょっと心配ですが内蔵NRが効いているのであれば、とりあえず間をおかずに撮影しておくしかないのでしょうね。
自分としては、Ken28様が書かれているように直焦点やHα領域の撮影は専用機に任せて、K10Dは星野・星景主体で行くつもりです。
投稿: ich | 2007年2月11日 (日) 04:43
>Ken28様
#熱ノイズが画面に占める部位等を・・・
当エントリのM45の画像は、ノイズ処理をしてありません。
画面下辺の右寄り一部が赤っぽくなっているのにお気づきと思います。
この画面を180°回転すると元の画面になります。元の画面で考えると、上辺の一部が熱かぶりをする部位という事になります。
※2・11、強調した画像を追加しました。
拙エントリ
http://shinshu-no5.cocolog-nifty.com/mk53/2006/12/k10d_93a3.html
でISO800 3分 NR offで出たのと同じ部位ですので、ご参考に。
光学ファインダーの視野率程度にトリミングすれば、気になるところは除外できそうです・・・このあたりの事情はN社D70に似ているのでは、と思います。
>用途
現段階では、RAW段階で処理できるステライメージもRAPも未対応ですし、強い画像処理を必要とする用途には使いづらいといえます。
綿密な描写を生かした星景、星野が一番向いていると思われます。
また、Hαはフィルムか改造機にします。
しかし、天体にはHα以外の対象もたくさんあり、そのような対象には直焦点もやってみたいと思います。
>ich様
天候・・・小雨がぱらつくので今日は星見は止め、と思って寝る前に外に出ると、けっこういい空。しまった。ガイドマウントを壊してしまったのできょうは断念、と朝外を見ると雪・・・。天候不順は困ります。
>熱ノイズ
*istDに比べれば、長足の進歩です。少しトリミングすればNR offでも行ける気もします。
NR offで撮影して赤かぶりが気になったらその時点ですぐにダーク画像を撮っておくのも手かも。
(実は、前エントリの撮影機材風景を撮るために少し間を置いていて、そのあと3分、5分のダークを撮ったのですが、すでに冷めていたみたいで・・・笑)
綿密な描写を生かして、星景、星野写真にいいと思います。Hα以外の対象には、直焦点にも使って、どんな描写になるか試してみたいと思います。
投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年2月11日 (日) 08:20