« 金星と水星 | トップページ | M天体巡り »

2007年2月 9日 (金)

観測スタイルの模索

車の免許剥奪され中の私は、目下のところ、チャリに積める範囲の機材、チャリで行ける範囲の観測地で楽しむことにしている。
ちょっと前の天文雑誌の読者コーナーに「車がつかえないから天体写真が撮れない」と嘆いていた人があったが、できる範囲で楽しむのもまたまたよいかと。
もっとも、私の場合、田舎なので、少しの移動でまあまあの空が拝めるのだけれど。

Jyoukei

赤道儀はタカハシSPACE BOY、無理のない範囲の主鏡はSMC  TAKUMAR/6×7  1:4/300、ガイド鏡は星の友社製の4cmアクロマートにビクセンGA-4
これにK10Dをとりつけ、お気楽にM天体をねらうのがマイブーム。

焦点距離300mmだとオリオンM42はせいぜいこんな程度。

K10D  SMC  TAKUMAR/6×7  1:4/300 F4開放 131sec  ISO280  NR off
撮影:2月7日 21:26

JPEG

M42_p0434

透明度がイマイチで光害もあるため、
同時記録のRAWをカメラ付属のソフトPPL3で、いじってみた。
RAW+をPPL3で現像。WB、トーンカーブ調整。

M42_p0434raw

さすがにスケール的にはやや物足りないので、上記画像をトリミング。
1000万画素がもったいないけど。
いや、だからこそトリミングに耐えるのだと理解することにした。(笑)

M42_p0434trim

好きなイメージとしては、初めて小望遠鏡でM42を覗いたときの、淡い光のベールの透明感。

本格的な望遠鏡にはかなわないけど、それなりに楽しめるのではないか・・・。
非EDのレンズだから、色収差は派手に出ていますが。

PPL3はWB微調整はもちろん、トーンカーブ、レベル補正もできるしノイズ低減、周辺減光補正など、いろいろいじれるし、かつSILKYPIXのもつ滑らかさが健在のようだ。
ところで、K10Dの背面モニターはだいぶコントラストが硬めに出るので判断に慣れがいる。
JPEGと同時記録のRAW+でいろいろやり直せるのはありがたい。

|

« 金星と水星 | トップページ | M天体巡り »

コメント

ちょうど自分が天体写真を撮り始めた頃のM42を思い出しました。
当時はスペースギアに135mmを付けた買ったばかりのDsを乗せて、夢中で手動追尾していました。
ゆうひぶたっくす様からPPへのお誘いコメントを頂いたのがとても嬉しかったものです。

紫系の収差:6x7用だと少し高そうですが、ふうま様お勧めのL41フィルタは効果あるかもしれません。

投稿: ich | 2007年2月10日 (土) 06:50

>ich様

自分では、中学~高校のころ、チャリに安物カートン製赤道儀を載せて、手動追尾で星野写真に取り組んだことを思い出します。
極軸望遠鏡に憧れ、赤経のモータードライブなど夢のアイテム(笑)

300mmですと、K10Dのファインダーでも双眼鏡で見る程度には対象が見えます。流しながら親しむのにはとても手ごろです。

>L41フィルタ
ああ、そういう手があったのですね。
EDレンズでも出る青にじみを低減する程度と思っていましたから、非EDではどの位効果がありますでしょうか。やってみる価値はあるかも。

実は、短絡的に6×7用のEDのF4レンズいいかも、と思って値段
を見ると35まんえん! f(+_+)☆\(-_-#)バキッ
次に考えたことは75SDHFの×0.72のリヤコンバーター。
こちらは5万円か・・・うーん(唸)
そのくらいなら頑張って75SDHF直焦点でガイドできるようにしたほうがいいか、と(笑)。

投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年2月10日 (土) 09:03

初めてのガイド撮影は、極軸のみタンジェントスクリュー式の自作赤道儀でした。
カメラは45mmF1.8レンズ固定のレンジファインダー式(フジカ)で、トライXやネオパンSSSが主でした。
たった45mmのやや広角気味レンズで写したM42やM45を引伸機で強拡大プリントして喜んでいました。
自宅で6等星や黄道光が拝めたので、移動にチャリを使うことも無く、自宅周囲を器材一式持ってうろうろしていました。
#何か自宅での撮影は現在まで殆ど進歩が無いような..(爆)

投稿: Ken28 | 2007年2月11日 (日) 03:11

>Ken28様

自作赤道儀、タンジェントスクリュー・・・スパルタンです。
(たぶんだいぶ若輩者の私が言うのもなんですが・・・)
昔はラジオなどもそうですが、ないものは自分で作る、そんな気概に満ちた時代でした。

私も、短焦点反射にあこがれて鏡台にある鏡(一方が凹面鏡になっていた)を主鏡に、斜鏡はコンパクトの鏡だったか。持ち主(友人の母)に、譲ってくれるよう交渉に苦労した(笑)
それを木製フォーク赤道儀、微動装置はやはりタンジェントスクリュー部分微動にのせる構想でした。
が、鏡筒がほぼできて覗いてみると、収差以前のボケボケ像、架台を作り続ける気力も失せて、構想は潰えました。

投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年2月11日 (日) 09:35

L41フィルタの効果ですが、改めて試してみたら、やはり通常(非ED)のレンズに使用しても
それほどの効果は期待できないようです。
以前のエントリで、1段(F4→F5.6)絞ってみたものでは、あまり滲みは感じられませんでした
ので、そういう条件+L41の組合せなら、多少は向上するのかもしれません。
ただ絞り込んだ時の輝星に出る光条は、天体写真としては本来避けたいところですね。

それと、今になって気が付いたのですが何となくKissDN(改)の方が紫の滲みは少ないような
気がします。もしかするとUIBARフィルタの特性にも若干関係するのかな?などと想像しています。
<ぜんぜん的外れの可能性もありますけど。(笑)

投稿: ich | 2007年2月13日 (火) 23:35

>ich様

情報ありがとうございます。
非EDも200mmまでなら、それほど気になりませんが、300mmですとかなり目立ってきます。
藤井旭著「星雲・星団ガイドブック」には、屈折系の色収差も散開星団には輝星が目立って、かえって見栄えがするというような記述がありました。
このお気楽セットでは、”出るものは出る”ぐらいにおおらかにいきたいです(笑)

>KissDN(改)の方が紫の滲みは少ないような

UIBARはUVもIRもブロックするはずですから、UVのブロック加減では、青にじみは少なくなるかもです。
うちのKiss DもUIBARに換装できたら、と・・・。

投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年2月14日 (水) 06:58

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 観測スタイルの模索:

« 金星と水星 | トップページ | M天体巡り »