デジタル現像復習(ステライメージ4使用)
M42は、輝度差が大きくて、なかなか難しい天体だ。
共通データ:
K10D / PENTAX 75SDHF望遠鏡直焦点 ISO400 RAW NR on
自宅庭先にて、2軸改造SPACEBOY赤道儀で追尾 3月6日撮影
5分露出すると、
周辺部を出すにはさらに露出したいところだが、中央部はすでに白飛びしてしまいます。
かといって、30秒露出では、
中央部は階調を残していていい感じだが、周辺部はまるきり露出不足。
そこで、ステライメージのデジタル現像が活躍するのですが、K10Dの画像は、今のところRAW直接では扱えない(はず)。
そこで、PPL3で一度16bit tiffにしたものを用意してから、処理してみた。
1.両者を加算する。
2.レベル調整。▲を背景が適度な黒になるように、△を星雲の淡いところが出るように調整する。このとき、星雲の中央は白飛びしていてもデータは残っているので構わない。
3.デジタル現像を実行する。→階調が圧縮され、白飛び部に階調が戻る。
4.再度、レベル調整をして、整える。
その結果、中央部にも階調がある画像ができたようだ。
上の一部拡大。
以前も挑戦したのだが、露出差が充分でなく、よい結果が得られなかった。
眠くなったり、微妙なグラデーションがすりガラスのように単調になったりと。
露出差が8から10倍あるほうがうまくいくようだ。
(FUJI S5Pro のDレンジ拡大も、小画素との感度差を利用して、デジタル現像のような処理をしているのであろう。)
まだ修行をはじめたばかりだが、K10Dは、なかなか良い雰囲気の絵をだしてくれそうだ。
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コメント
とても参考になりました。
#先ずは我がK10DもそろそろRAW撮影を始めないと..
が、しかし
今頃になって寒波がやってきて、本業も忙しくなってきて..orz
投稿: ken28 | 2007年3月 8日 (木) 11:23
>ken28様
M42は機材、画像処理などで、いろいろな表情を見せますね。
クルマの往来と外灯の光害のなかでも、良く澄み渡った空なら意外とかぶらずに済みました。
まあ、露出不足なだけですが。
空の暗いところで、もっと露出をかけてもう一度やってみたいです。
といっても、もうM42はシーズンオフですね(^^;)
こちらも今頃になって寒波で、雲が湧いたり晴れたりと。
私は、本業は相変わらずですが、PTAがらみがけっこう忙しくなりそうで、新月期が。。。(笑)
投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年3月 8日 (木) 22:16
なるほど、TIFFでやるという手もあったんですね。参考になります。
ステライメージがRAWに対応していない今の時点では、ノイズは
内蔵NRに任せて、できるだけ諧調の稼げる画像フォーマットで
処理するのがベストかもしれません。
それにしても、トリミングした画像を見るとさすがに1000画素機の
メリットを感じますね。もちろん鏡筒の性能も効いているのでしょうが。
>シーズンオフ
うーん、確かに今期はもうM42は難しいかも、ですね。
暖冬のせいか、今ひとつパッとしない夜が多くて心残りのする冬でした。
投稿: ich | 2007年3月 8日 (木) 23:01
>ich様
ステライメージがK10DのRAWに対応してくれるのか、それはいつになるのか、気になるところです。
今のところ、M42のように光量のある対象なら、2コマ程度の合成なら、TIFFでも問題なくできそうな感じです。
トリミングしたので実際には300万画素というところです(笑)
このくらいの画素でも、天文には意外と使えるのかも。
当地でも、今年の冬はさえた空が少なかったように思います。M42はまた来期ですかね。
投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年3月 9日 (金) 21:01
5分露光でも赤いカブリが目立ちませんね、*istDではこうは行きません。K10Dは天文用途への使用もなかなかの好結果ですね。
ステライメージでの処理の過程ですが、2のレベル補正を飛ばすと加算した画像は真っ白に表示されることもありますが、それでもデジタル現像時にヒストグラムを縮小すればバックグラウンドもハイライト部も適度に調整できますので、一手間省けると思います。
TIFFでの処理でバックグラウンドがこれだけ滑らかなら上々、非常に美しいM42ですね。
投稿: Fuuma-mfuk | 2007年3月17日 (土) 19:46
>Fuuma-mfuk様
お恥かしい、露光不足の作品です。
そういえば、以前MT-160で試みたときは、2の行程は省略していました。
影響がないのなら、省けるに越したことはありませんね。
更に暗い空、たっぷり露出をかけて、やってみたいです。
K10Dのノイズも、・・・*istDに比べれば消息の進歩ですが・・・コマ数を重ねても安定していれば、ダークを引くやり方で手間も省けるのですが、連続撮影したときの温度上昇による変動がいまいちつかめていません。(カメラNRでやっていますので、待ち時間がだるい)
(もう少し早期に低ノイズを達成していれば、銀塩時代からの天文ファンをDSLRでもつなぎとめられたのに、と残念に思うこともありますが・・・PENTAX.)
来シーズンには、ステライメージ新バージョンにK10DのRAWも対応していて欲しいところです。まあ、徐々に精進していきたいです(笑)
投稿: ゆうひぶたっくす | 2007年3月17日 (土) 20:20