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2009年11月19日 (木)

Kiss X2の天文改造

 しし座群も”終わった”のでX2の天文改造。CMOS前面のローパスフィルター(色補正フィルター)をHα透過IRカットのものに交換する。

 それには、分解。基本的に、外から見えるねじを全部外し、部位別に保管する。一箇所だけ、隠しねじがある。グリップラバーをはがすと見える。

X2kakushi

画像枚数多いので、ご注意。

ねじは、似ているようだが、微妙に長さが違うので、覚書をしておきます。
X2buikanri

まず、背面カバーをはずします。
X2rear

コネクターは慎重に。
次に、フロントカバーを外します。軍艦部を外すためには急がば回れで、これを外さないと、軍艦部(上部カバー)が外れません。
三脚ねじをやり過ごすために、そっと浮かせて外します。

X2bottom

外れた前部カバー。
X2front

フロントカバー上部に爪があり軍艦部の溝にはまる構造なので、フロントカバーを外すと、軍艦部が外れるようになります。
X2topfr

が、はずす前に、忘れずに、配線の縁切りを先にします。
背面は、矢印の2箇所。
X2beftop

前面赤丸は、ストロボへの配線なので、感電注意。特に、組み立てるとき付近のパターンに触ると電撃を受ける。経験者は語る・・・
X2danger
Σ(゚д゚lll)アブナッ !・・・ので、手袋着用とか、絶縁されたピンセットとかで。

外れた軍艦部。
X2topcov

 ねじは、きちんと部位管理する必要があるといいましたが、特にこの軍艦部上部左と右では長さが違います。構えたとき左側のねじのほうが短い。
これを逆にくみたてると、動力のギヤ列にくいこみ、Err99の憂き目にあいますorz

あとはいよいよ核心部分に駒を進めます。
L字形状の基板を外す前に、矢印のところは、コネクターからはずしておきます。

X2nude

L字形状の基板を外したところ。
X2nude2

次にシールド板を2本のビスを外して、そっとこじって取ります。
ハンダ付けはされていません。
左の小さい基板(ビス二つ)も外してしまいます。

いよいよ核心部分。
×はアース関係。
←はセンサークリーニング用電源。
○三つがCMOSを固定しているビス。
X2cmosut

↓さて、困ったのは、この焦点位置調整用のシム。
マイクロメータで計ると、それぞれ厚みが違います。(単位mm)

1:0.358
2:0.402+0.052
3:0.402

X2core

はずしたCMOSユニット。

X2cmos

外した2枚のローパス。
X2lowpass

純正のローパスの厚みと、交換するものの厚みが同じならいいのですが、今回入手のは
0.6mmほども薄い。
焦点のずれは、(n-1)dで、屈折率nは1.5だとすると厚みdの(差の)半分ずれるわけで・・・。
0.3mmほどCMOSを前へ出したいわけで・・・。

0.3mmの厚みの同じものが各箇所共通に含まれていれば、それを抜くだけでスケアリングが出たままOKだが、世の中そんなに甘くは無い。
その意味では、前回のKissFの個体は同じ0.36mmが各部位に含まれていて、(改造に関しては)当たりだった。

・改造をあきらめるか。・・・ここまできて後戻りしたくない。
・カメラレンズでは∞が出ないのを妥協するか。・・・できれば星野も撮りたい。
・KissFを改造するか。・・・度重なる改造で壊れるかも。

仕方が無いので、もう使いそうもない銀塩カメラのフロントボードをバラしてみると、
調整用ワッシャーt=0.1mmと0.151mmが入手できた。

1:2の位置の0.052mm
2:ワッシャー0.151mm
3:ワッシャー0.1mm

とすることで、約0.3mm焦点位置を前進させた。
まあ、スケアリングも各部位0.004mm程度の偏差におさまるのでよしとしよう。(ホントかなー)

後は、改造ローパスを取り付け、くみ上げるだけ。



早速試写。
X2kai_first
KissX2改/smc PENTAX-DA FE 1:3.5-4.5 10-17mm ED[IF]開放/ISO800  3分
あえてWB昼光のまま。

∞は出た。ノーマルよりわずかにピントリングを繰り出す方向。
スケアリングも、うーん、レンズの収差にかくれてわからない。気にしないことにしよう。
うーん真っ赤っ赤。でも、これが望んだ仕様。
あとは使いこなしだな。。。

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コメント

うまくいったようですね。おめでとうございます。
>まっ赤っか
WB調整すれば、ある程度は補正できると思います。
まあ、その辺はX3もあることですし、無理に使うこともないでしょうから問題ないでしょうけど。

投稿: ich | 2009年11月19日 (木) 12:55

>ich様

よく似た構造のKiss Fの分解を2度(一度は改造、二度目はローパス清掃)やっているので、落ち着いて出来ました。
ピント位置も偶然にもうまく行き、位相差AFでも殆どずれません。(といっても、これを普段昼間に使うことは皆無だと思いますが・・・笑)
それでも、撮像素子周りのゴミ侵入にはいつも気を使います。今回は小さな容器を用意して、すぐにその中にしまうようにしました。

>真っ赤っ赤
今回は承知のうえですので、問題ありません。
ステライメージなどを使いこなせば、カラーバランスも問題ないことがわかりました。
Hα強、中、弱三台そろいました(笑)

投稿: 豚磨 | 2009年11月19日 (木) 19:43

改造お疲れ様でした。さすが豚磨さん、お見事ですね!
グリップラバー、以前一度外してみたのですが、黒い丸部分にばかり目が行きあのネジに気付きませんでした。不覚です。orz
でもこれで心置きなくバラバラに出来そうです。大変参考になりました♪
0.6mm薄かった・・なるほど、おおよそうちのと同じですね。
台座金、我が和歌山グループで改造したものは全て0.36mmのものが3つ組み込まれていましたので助かりましたが、あの組み合わせの個体にめぐり合うのはもう運試しのようなものですね。
お疲れ様でした。良い星空を♪

投稿: Fuuma-mfuk | 2009年11月20日 (金) 11:53

>Fuuma-mfuk様

X2はその位置に隠しねじがあったのですが、もしKiss Fを改造するなら・・・Fは違います。
Fはグリップはラバーではなく、ちゃちいプラスチックの覆いです。隠しねじはありません。
はがす必要はなく・・・無理に剥ごうとすると、割れてもげますorz
こんなところにつまらぬ差別化をしなくてもいいと思うのですが(笑)

ともあれ、以前いただいたメールのおかげで助かりました。
それにしても、台座金はかなりの確率で同じ厚みが含まれていると、タカをくくっていたのですが、
いざ開腹してみると・・・バラバラな状態でかなり悩みました。
結果的には無事、改造機が出来ました。
今度こそは、活用していきたいと思います。

投稿: 豚磨 | 2009年11月21日 (土) 16:49

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