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2009年12月28日 (月)

キヤノンのレンズは両面テープ止め?

 なにかと話題になっている表題について、該当レンズEFS55-250 ISを持っていたので、分解して調査してみた。(興味本位で分解しています。もし分解するなら自己責任で)
 現役の戦力レンズだし、いまのところ不具合も無いので、少々ためらったが、興味が勝ってしまった(笑)
 画像枚数多いです。ご注意。

 まず、ズームリングのゴムを脱がすと、

Ef55_1

IS調整データ?と思われるシールが貼ってあった。
Y:ヨーイング、P:ピッチングなのかな。

AF-MF切替スイッチを、指のつめを隙間に差し込んで外す。スイッチはAF側に。

Efs55_2

レンズマウント(プラスチック)についている情報接点をマウントから外し(ねじ2本)、
マウントを鏡筒からねじ4本で外す。

Efs55_3

EFS55-250mmと表記のある袴を外す。

Efs55_4

銀色の焦点距離目盛りを外す。

Efs55_5

すると、ズームリングについている焦点距離情報を得るブラシが見えるので外す。
また、フレキをコネクターから外してから、プリント基板 外す。
すると、レンズマウント側へズームリングを外すことができる。

Efs55_7

↑赤丸部分は、フレキが銅板に両面テープかなにかで貼られている。ズームで移動する筒と基板を連絡するため。

↓外れたズームリング。

Efs55_10

さらに、AF動力伝達部分を外す。

Efs55_9

ここで斬新?なのは、モーターからの第一段目の減速にゴムベルトとプーリーが使われていることだ。静粛性には有利だが、長い目で見ると耐久性は、ちょっと心配かな。

これを外すと、ピントリングの回転制限がなくなり、ピントリングを回していると前玉共々、鏡筒から前に外れる。
!その前に、ピントリングについている距離情報を得る?ブラシを外しておく。

すると、巷で話題になっている、両面テープ留めの遮光リング?がむき出しになる。

Efs55_11

構造上、このリングの自重をささえるだけでよいようだ。
両面テープには別に驚かないが、基本つめなどでパッチンとはまっていて、補助的についているものかと思っていた。
 ためしに、このリングと次の部材の隙間にひとさし指のつめをいれてちょいと力を入れて引っ張ってみた。

Efs55_12

そしたら、ポロリと取れた。やっぱり両面テープ留めだった。
ほかの補助ではなくて、両面テープの粘着力にすべてを託している構造だ。
(ちょっと触って外れるような感じではなく、接着力はそれ相応に感じたが)

Efs55_13

ISユニット(レンズを可動範囲、右に寄せてみた)のカバーであった。

両面テープにとって不幸だったのは、両面テープの面積全体を生かした面接触ではなく、2本の同心円状の、.少し高くなったリブとだけ=接着面が小さい面積=でしかなかったことだと思う。
 しかも、自分の個体は、両面テープの位置がこのリブをかすめるように貼られている場所もあり、条件によっては、剥がれる可能性もなくはない。
ハイテクの結晶のなかに詰めの甘さ、というべきものか。

一回剥いで接着力が落ちているので、ボンドG17で接着して復元したorz
ユニットごとにホイホイと脱着でき、ペンタのレンズのような、手先の細かい作業はしなくて済むのが楽。

これに懲りず、工作の基本は押さえた上で、「出来なかったことが出来る喜びを庶民にも」がんばってものづくりをしていって欲しいものである>Canon

・このまま使っていたら、自分の個体は、あの部品が脱落しただろうか。
接着力の感触から、多分大丈夫だったとは思う。
・個人的には、レンズ内部部品に両面テープが使われていても、不具合が出ない限りは、別にイメージダウンともなんとも思わない。もし剥がれたら、中古品であることもあるし、自分で直してしまっただろう。大切な撮影だったら焦るだろうけど。
極端な話、機能上は無ければなくても良い部品である。
・でもあと100円高くても見た目に安心な構造で留めて欲しいし、あと1000円高くてもマイクロUSMにして欲しいのだが。商品価値を落としてまでするコストダウンってそんなに大事なことなのだろうか。

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コメント

すごいです。
現役レンズを分解だなんて、しかもAFレンズ!
私は過去、ブラシを痛めて復旧できなくなったことがあります。
だからAFレンズには手を出さないようにしています。

話は変わって、645用の55mmをGetしてDS2に付けてみたのですけど、
意外といいですね。シャドウが粘ります。

645のレンズってお買い得でしょうか?

投稿: らすあるはげ | 2009年12月28日 (月) 23:12

こうしてみると鏡筒だけじゃなくギアなども樹脂部品ばかりですね。
両面テープの多用も、組み立ての合理性が追求されているのが感じられます。
道具としての機能・性能は確保されているし、最新の工業製品としては洗練されているのでしょう。
これも個性なんでしょうね。徹底的に「道具」ってのも。

投稿: ich | 2009年12月29日 (火) 06:00

>らすあるはげ様

キヤノンのEFレンズは、ジャンクで過去数回練習していますので、構造をつかめば分解組み立てが割りと楽です。
メカ的な細かい連動が、殆どフレキシブル基板で置き換わっていますし。
ペンタのFAパワーズームが難易度高かったです・・・というか、復旧できなかった。トホホ

>645のレンズ
私は標準の75mmをK-mにつけたりして遊んでいますが、同じく「意外といい。」という感想を持っています。
55mmも持っていはいますが、試してみていません。
ペンタの中のひとも(ミリ30本で充分なのですが)ミリ40本のMTFにこだわって設計したといっていましたし、
イメージサークルのいいところだけを使うせいもあるのでしょうか、諧調もいいし切れ味もDSLRでも通用しそうですね。
中古などお値段も手ごろですし、面白いかもしれませんね。

>ich様

メカ連動が最小限のEOSのEFレンズは、フレキシブル基板とプラスチックの文化です。
フィルムのKissを見たときは、レンズマウントもフィルムレールもプラスチックなのには萎えました。
当時、自分はガラスプリズムと金属レールのZ-1Pを手にして優越感(?)に浸っていました。
でも機能上満足すれば、構造や材質など何でもかまわないというキヤノンの見事な割り切りも印象的でした。

今回のこれは、ちょっとキヤノンを擁護する気にはなれません。
たしかに精度を保持したり、力が掛かるような場所ではないので、両面テープでもいいと思います。
実際、自分のは外れたわけではないし。
固定方法は適材適所ですが、しかし両面テープなら粘着面積の確保など、基本的な検討がされていないように思います。
脱落してもとりあえず機能する外装部材ならいいですが、今回のこれは内部ではずれると機能がストップします。
コストダウンももう少しつぼを押さえて、メーカーに対する見た目の信頼性?も回復して欲しいと思います。

投稿: 豚磨 | 2009年12月29日 (火) 11:29

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» 両面テープはお好き。 [活字デジカメ]
年末からこの年始にかけてもネットで盛り上がっている『なんじゃこりゃ!なんでやねん!』の件。 6月に買ったキヤノンの望遠ズームEF-S 55-250mm F4-5.6ISの内部でレンズが外れてひっくり返り(!),両面テープを使って貼り付けをしているのがバッチリ丸見えというもの。 しかも,小さな両面テープでごく粗雑に3点で留められているだけ。 これ,試作かデモ用か何かのものが,たまたま外に出てしまったんじゃないかなあ。 と,思っていたら,そうじゃなかった。 ホントかどうか,自分のレンズを分解してみたとい... [続きを読む]

受信: 2010年1月 3日 (日) 11:23

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