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2010年8月18日 (水)

気ままなエンジン談義(2)

スバル360 EK31・・・2ストローク2気筒356ccにまつわる思い出。

subaru360

我が家最初の車は、昭和40年代前半にやってきた、中古のスバル360。
まだ自分は保育園児だったような記憶がある。
↑画像は、イメージです。我が家に来たのは、ドアのガラスが3分割だったのをはっきり記憶しているので、だいぶ初期のモデルになると思われる。

 さて、この車が来て子どもながらに疑問点がいくつか湧いた。

・ガソリンスタンドでオヤジが「こんごゆ」とかいう燃料を入れている。なんで普通にガソリンをいれないのだろう? (もちろん混合潤滑の2サイクルエンジンなら必然の混合油のことなのだが、当時は真剣に謎だった(笑)

 もう少し高学年になったころのある日、スバル360の取説を読むと、2サイクルエンジンの欠点が解説されているではないか。各行程が几帳面におこなわれる4サイクルエンジンでさえ調整が狂うとカーボンスラッジの堆積等が問題になりますが、まして吸気と排気が交じり合う2サイクルエンジンでは深刻です。のような趣旨。(そんなこといわれたって・・・どうすりゃいいんだい。)と、最後に”救世主現る”のような感じで特定銘柄の潤滑油が指定されていて、それを使えばいいと。
 だが、今度は、ガソリンスタンドで、それが使われていたのかということが疑問になる。

・なかなかエンジンが掛からない。キュルキュルキュル、n回繰り返し、キューウ、キューウ・・・、クウゥクウゥウー、ク、ク・・・しょぼーん。

「バッテリーが上がったので今日の外出は止めだ。」かわりにバッテリーを一輪車にのせて近所のガソリンスタンドまでもって行き、充電を頼む。しょぼーん。これは子供心にひどく切ないできごとだった。しかも、かなりの確率で。

世の中のすべてのスバル360がこうなのだろうか?それともオヤジがへたくそなのか?

 これは、後年自分でスバルドミンゴ(初代)にのってわかったことだけど、ドミンゴでは、外気温やエンジン温度に応じて、チョークの引き量、アクセルをあおる回数が表になって詳しく説明してある。また、掛かったあと暖気に応じて手動チョークを歩調良く戻すことも重要なのだ。
この”読み”を外さない限りは、始動困難で困ることはなかった。だが、ひとたび読みが外れると、いくらあとから調整しても、ひどく掛かりにくくなる。

おそらくスバル360も同じなのだろう。オヤジには、この儀式・・・詳細なプログラムがされてなかったのだと思う。

・めでたくエンジンが掛かれば、わりと元気な感じだった。音だけかもしれないが。アイドル時青い煙を出しながらボボッ、ボンボン、ボボッ、と不整脈を打つのは2ストの特徴なのだが、なんとなく懐かしい。が、この切ない体験から2サイクルエンジンはこりごりとの刷り込みがなされていく。

 さて、オヤジはこのスバル360を通勤に使うこともせず、レジャーで遠くに行くこともなく、隣町のスーパーに買出しのほかはワラビ取りだとか、きのこ採りだとかに連れて行ってもらった記憶だけがある。
 しかし、家族がきのこ中毒のような症状を呈した事件があった。
また、ある日・・・。
信越線の某踏切で、オヤジ運転のスバル360が脱輪をしてしまう。幹線のりっぱな50Nレールに落ち込んだスバル360の10インチタイヤ。
しかし、火事場の馬鹿力とはよく言ったもので、スバルは自力脱出に成功する。が、勢い余って、対向車線のダイハツの軽トラにぶつかってしまう。幸い双方、車も乗員も軽症で(自分もあごを打ちつけた)、列車との衝突という最悪の場面は避けられたのだが。

それからスバルは板金修理を終えて戻ってきたが、オヤジはスバルにほとんど乗らなくなってしまった。


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さて、このころは個性的な車にあふれていた。

・小学校通学路にあった、郵便局長のスバル1000。
いつも洗車が行き届き、「スバルでもこんなにいいじゃん。うちのもあれにしないかなー、かっこいいなー。」とひたすらあこがれていた。ポロポロというスバルサウンドも時々聞けた。

・スズキフロンテ360の2ストローク3気筒。宣伝で2ストローク3気筒は4ストローク6気筒に匹敵などとやっていたのを覚えている。エンジン音もなんだかレーシーだった。
小学校の先生が乗っていたフロンテのリヤを下から覗き込み、生意気にシリンダが一個多いことをそうとうライバル意識を持って見ていた覚えがある。自分ながらに変なガキだった。

・ホンダのHマークをでかでかと前面につけた軽トラ(T360だっけ)。やたらうるさい高周波音をとどろかせながらやってくるので、少々怖かった。

・UDマークのついたコンクリートミキサー車。これが近づいてくると、もう心は空襲警報発令!道路端から出来るだけ遠くまで逃げて、過ぎ去るのを待つ。なぜって?
ものすごい轟音のユニフロ2サイクルディーゼルの恐怖、あれから逃れるため。

でも、夜遠くから聞こえる、国道のきつい上り坂を頑張るUDトラックの音は、なんだか哀愁を帯びていて心を打った。このことを材料に、学校の宿題で短歌を作ったが、先生にはまるきり理解されなかった(笑)

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 うちのスバル360はいつしか使われなくなり、埃をかぶって車庫に眠っていたが、ある日レッカー車にのせられ、旅立ってしまった。
我が家のモータリゼーションも長い眠りに着いた。

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