通過儀式 EOS Mのダークノイズ
キヤノンのAPS-Cイメージセンサーは、ここの所ずっと約1800万画素で打ち止めで、高画素化の歩みは止まっているように思われる。その一方で像面位相差画素を設けたり、コンパクトな函体に納めたりと、ダークノイズに影響しそうな懸念事項はある。
こればかりは、実験してみるしかない。
周囲温度9~10℃、高感度NR OFF、それぞれの撮影には充分時間を空けた。
ISO1600、5min、長秒時NR OFF。
ISO3200、5min、長秒時NR OFF。
ISO6400、5min、長秒時NR OFF。
ISO6400、5min、長秒時NR ON。
ISO6400の部分拡大
長秒時NR OFF
長秒時NR ON
長秒時NR OFFよりONのほうがはっきりノイズ量は多くなるのは、いままでのEOS各機と違うかもしれない。それだけ通電時間による熱がたまりやすいと推測される。
また、20℃ほどの暖かい温度では、ISO6400は、かなり赤いノイズが増えた。
像面位相差画素による弊害は、(当然かもしれないが)確認できなかった。
K-01のダークはISO6400 5minでも「なにか処理してあるのでは?」と思うほどきれいに黒いのに比べると、見た目のダークノイズはやや多い。
KissF、X2、X3と比べるとISO1600ならば、むしろいいようにも思う。
巷で噂される、キヤノンセンサーのソニーセンサーに対するディスアドバンテージは本当なのか、それとも測定条件、箇所に何か細工があるだけなのか。
昔ソニーの600万画素CCDセンサーを積んだペンタ機のダークが真っ赤になって、キヤノンCMOSを羨んでいたころが懐かしい。
画質は、こんな静的ノイズばかりではもちろん問えないが、そろそろキヤノンも他を再び突き放してほしいものだ。
いずれにせよ、本気でコンポジットするなら、星で大事なのはISO1600あたりのノイズの安定性。
それより高感度ももちろんいいほうがいい。が、ちょっと使った感触からは、寒いところで使えば、まずは及第なのではないだろうか。
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コメント
EOS-Mですか、いいですね。人が持っている物は何でも羨ましく、欲しくなってしまう悪い性です。^^;
趣味用資金の目処が全く立たないため、EOSだけでなくカメラ情報に疎くノーマークでした。各社ミラーレス機を
出してきたのですね。個人的に従来の各社レンズがアダプタ介して付けられるという点において魅力を感じます。
フランジバックを短く出来ることから凄い専用玉も供給されるでしょう。
ともあれ、
今年もカメラにはとうてい手が回らない見込みなので、指を咥えつつ、このような記事を楽しみにしております。
投稿: 龍吉 | 2013年1月15日 (火) 21:56
キャノンはD3,D300のときに高感度と長秒露光の画質にソニーの撮影素子に負けてからは画像処理エンジンでノイズを消しているだけで、撮影素子の素性ではソニーを追い越せてませんね、今のところ、シェアを他社に取られているわけでもなく売れているので、撮影素子の開発より広告などにまわしているのでしょうか?
オリンパスのEM-5を導入したときにも解像感がK-5よりEM-5の方が上だったので、フルサイズほどの画素数でもないし、小型軽量といってもマイクロフォーサーズほどじゃないので中途半端に感じてペンタックスをリストラしてキャノンとオリンパスにするか迷いましたが、EM-5を使い込んだ結果長秒露光15秒で撮影時にノイズリダクションをかけないと、オリンパスの現像ソフトであとで消えないノイズが出ることがわかりました。
K-5,K-5Ⅱsでは三分ぐらい露光してもでない、赤と緑の点々が出るのですが同じソニーの撮影素子で面積が違うとはいえ、ここまで違うわけないので、おそらくRAWの段階でニコンとペンタックスはノイズを消しているのだと思います。
しかし実際に夜景を撮っている立場からすると、長秒露光の度に同じ秒数のノイズリダクションをかけていては撮影のテンポがわるすぎるので、ニコンやペンタックスの方が運用しやすいですね、キャノンのフルサイズのシステムは重すぎるし、マイクロは出てくる絵に満足できませんから、中途半端と思いつつペンタックスとのつきあいが続きそうです。
投稿: saruma | 2013年1月16日 (水) 16:34
>龍吉様
趣味用資金よりはるかに大きなプロジェクトを成し遂げられたのですから・・・
私は、もう貧すれば鈍すでして。
APS-Cの空白と35mmF2相当の最新レンズを同時に満たして、今年のお買い物はこれで終わりだと思われます。
付属の広角単はコンパクトでスナップに良し、星にも良しで今後のレンズラインアップ充実をじっくり待てます。
投稿: keypon13^2 | 2013年1月18日 (金) 00:19
>saruma様
K-5の初期はバルブ撮影時はISO1600までしか上げられなかったし、ダークノイズも赤被りがけっこう出ることが報告されていました。
あのタイミングで私は、そういう心配の無かったEOS 60Dを買ってしまい、Canonに気持ちを切り替えてしまいました。
ところがそれからわずかのうちに、K-5のファームアップでISO1600縛りが解消され、ダークの赤かぶりも解消された個体が出回るようになりました。
やはりセンサー自体の素性と画像処理エンジンの両方を総合しないと、最終的に得られる画質はいえないのではないでしょうか。
センサー自体も、CとSで昔ほど大きな(天体撮影上)性能差は無い、高いほうに差を縮めてきたとは思います。どちらが勝っているかは、注目する項目によって変わってくる気がします。
また、画質では富士も評価を上げていて、もう少し予算があったらX-E1などという選択もあったかな、などと思うのも事実であります。
各社とも切磋琢磨してより良いものを出してほしいと思います。しばらくはcanonセンサーに付き合うことにします。
投稿: keypon13^2 | 2013年1月18日 (金) 06:45