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2016年11月29日 (火)

CF-1980のF&Fヘッド化

中学のガキのころのもう一つの疑問。
ソニーの言い方をかりれば”高級テープデッキにも用いられている”「F&Fヘッド」が、最高峰のstudio1980にはなぜ使われていないのだろう?
pro1900(部品取り)のF&Fヘッドが一つ余っている。
換装してみたらどうなるのか、恐ろしい考えが頭をもたげた(笑)。

※この改造は、幸せを呼ぶとは限りません。ミリボルも発振器もない、耳の劣化したジジイが音を判断しています。また、長期にわたる耐久性も結論が出ていません。まあ、やる人はいないだろうけど、念のため。

そもそもの発端は、CF-1980の純正ヘッドが使い込まれていて、高音の低下、録音レベル損失をはっきりと感じていていたこと。

Cf1980_pp

CF-1150にも同じパーマロイヘッドPP134-36がついていたが、こちらも摩耗が進んでいたので、ヘッドのドナーにはなりえなかったことだった。

Pf_pp

なんとなく・・・機械的取り付け寸法は、互換性がありそうだ。
右のF&Fヘッド(PF160-36)のほうが奥行が長いが、取り付け穴からの突き出し量は目分量的には同じ程度。

ネットを徘徊していて、資料館的なサイトでわかったことは、1kHzのインピーダンスが両者とも250Ωであること。

ならば、そうめちゃくちゃなことにはならないだろう、との甘い予想が立つ。

これから降りかかる幾多の困難(?)を、この時点では想像もできず、とりあえず換装はさして困難なくできた。

Cf1980_pf

換装した図。消去ヘッドも交流消去のフェライトヘッドで、これぞF&F(笑)。

再生してみる。
意外にもまともな音。摩耗していたヘッドではごっそり落ちていた高域がちゃんと再生されてくる。
しいて言えば、やや音が全体に小さい。付属のVUメーターによれば、オリジナルなヘッドより2~3dB振れが少ない。まあ、VOLをちょっと上げればこのままでも行けなくはない。

じゃあ、録音したらどうなの?
まず、録再総合でさっと見て10dBに達するロスがある。音が小さすぎる。
それに、高音がまるで減衰していて、聞くに堪えない。
これじゃあ、オリジナルのヘッドのままのほうがはるかにマシorz

だが、何となく合点がいく。フェライトの磁気特性として、相対的に、
1.可聴領域周波数での透磁率が小さい。
2.高周波(バイアス周波数85kHz程度と推定)では、逆に損失が少ない。

定性的には、次の傾向と対策を行えばよいだろう。
1.より、再生時はEQアンプのゲインをアップしなければならない。録音時は、録音ヘッドに与える低周波信号電流を増やさなければならない。
2.より、バイアス電流は小さくて済むはずだから、何らかの方法でバイアスを減らす。

透磁率の低さは、アンプの負担を増やす。ソニーは本音を語らないだろうけど、音のためには、きっとパーマロイヘッドのほうがいいのだ、と思う。
しかし、もう供給部品のない昔のラジカセ、当社比200倍の耐摩耗性を誇るF&Fヘッドには働いてもらうよ(笑)。

海外のサイトでCF-480Sで検索するとフリーに得られる回路図、カセット部分は多分流用できるだろう。

Cf1980kai

まず、再生時の音の小ささを改善する。
①の、初段EQアンプの帰還抵抗330Ωを小さくする。
→680Ωを並列に入れて、合成222Ωとすると、パーマロイの時とほぼ同様の再生レベルを確保できた。

録音時のバイアス電流を減らす。
②で最小の33pFにしてリアクタンスを大きくしたが、高音がた落ちのまま。まだ全然バイアス電流は多すぎる。
コンデンサをすべてカットして無バイアスにすると、歪っぽさは耳につくが、高域減衰感は一気に解消した。適当に抵抗を挿入すると、最良の値は案外狭い。高音が減衰しない範囲で抵抗を少しずつ減らして→バイアス電流を増やして→行くと音に潤いが出てくる。
最適値は134kΩと判断した。
(ヘッド個体でも違いは出てくると思われる。)

録音時のレベル調整。と録音イコライザの微調整。
③テープの磁化に多くの電流を要するのだから、8.2kの抵抗に同じ8.2kを並列にして、一気に1/2の抵抗値とした。これで①の変更と合わせて、ほぼ録再総合で±0dBのレベルを得ることができた。すると、調整前のコンデンサ容量とで構成される録音イコライザの周波数特性(時定数)が変わってしまうので、Cも容量アップ。ただし、フェライトヘッドは高域減衰が少ないはずなので、単純に2倍にはせずに、ヒヤリングで決定。ホントのフラットのf特は違うかもしれないが、ラジカセらしい快活な音を目指して、0.003μFを追加とした。
②と③は最適な音のためには、相互に関係がある。何回も視聴を繰り返し、決定した。
※CrO2ポジションについても最適な定数を決める必要があるが、いまとなってはTYPE II テープは売ってないので、実験できないし必要ない(苦笑)

再生イコライザアンプは録音時には、マイクアンプになるので、再生時にゲインを大きくしてしまったので、録音時には変更前と同じになるように、
④18kΩを帰還抵抗に並列にした。

本当は、純正の新品パーマロイヘッドがいいのはわかっているけれど、それはないものねだりなので、こんな改造をしてみた。(もう少し定量的な測定を繰り返せば、定数は変える可能性もある。)

まあ、ラジカセとして摩耗したままの純正ヘッドよりはずっといい音になったのではないかと思う。

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コメント

ブログに掲載されているレンズについてお伺いしたいことがあるのですがメールいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

投稿: pic | 2016年12月 2日 (金) 10:28

こん**は。
いやはやスゴイですね(笑)。ヘッドの換装までされるとは\(◎o◎)/!
私のはそれなりに聞けてますので。というかオーディオ関係の知識が殆ど無いのでお手上げと言ったほうが良いかも(笑)。
(昔ラジカセを作っている会社に少しだけ勤務した事があります)
ふと思ったのですが、ヘッドを換装された後、アジマス調整はされましたか?
高域が伸びない時アジマス調整で直る事がありましたから。

投稿: RF2200 | 2016年12月 4日 (日) 08:15

> RF2200 様

CF-1980を手に入れた直後に、アジマスいじりました。
市販のミュージックテープがシュワシュワいってて、かなり狂っていましたので、できるだけベストな音になるように。
昔のラジカセは一台一台専用のアジマスってくらいずれていることを、ガキの頃友達の機材との鳴き比べで体験しました。
本当は正確な基準テープでやるべきですが、実用的にはお気に入りのミュージックテープがきれいに聞ければいいや、と考えて調整しています。
そのうえで、自己録再すれば、(テープパスがめちゃくちゃじゃない限り)アジマスのずれは気にならないはずですが、やはり高音の減衰が気になりました。
F&Fに換装してからも、同様の考えで、我が家なりの(笑)アジマス調整を行っております。

投稿: keypon13^2 | 2016年12月 4日 (日) 19:29

いやー信州5号さん ドンドン壊れてく(^◇^)
ついに臓器移植に手を出しちまった
アジマスとか脳内からすっかり忘れてました。
おいらも70年代に作った真空管無線機を復元中(^◇^)
また CQ CQがはじまるのか まてよBCLってのもあったな

投稿: 極楽蜻蛉 | 2016年12月 7日 (水) 14:51

>極楽蜻蛉様
間違った方向?に自らのマンパワーを割いています( 笑 )
6週間の間、シャバの空気を吸っていませんでした。
代わりにハンダのヤニのけむりを吸っていました。

おお、無線機復活ですか。青春を謳歌してください。
私は電話級しかなくて、ハンディ機が転がっていますが、復活の兆しはありません。BCLならできるか(^^;)

投稿: keypon13*13 | 2016年12月 9日 (金) 10:28

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