RF24-105mm F4-7.1 IS STM 夜の像性能
24-105mmの守備範囲は、とても応用が利く。
特に、広角端24㎜は天体にも使いたい画角で、この電子補正前提の便利ズームがどこまで使えるか、あまり期待はしないでテストしてみた。
各種収差補正は、全部ONとした。
もっとも、歪曲収差はカメラ段階でも、RAWで撮影してDPPで操作しても、OFFにできない。
EOS RP 表題のレンズ 24mm 基準露出F4 4sec ISO400
夜景を対角線いっぱいに配置し中央と右下隅を10倍に拡大してみる。
中央
F4
F5.6
F8
隅
F4
F5.6
F8
広角端、中央部は開放でも十分にシャープで驚いた。1段絞ると高輝度の部分の青ハロが取れてさらにきりっとする。
隅は放射状に流れる。ある種、メーカー公表のMTF曲線に呼応した感じである。
が、個人的に目障りな鳥が羽を広げたようなコマ収差ではなく、大きな欠点にはならない。
ただし、絞っても周辺減光は改善するものの、流れは改善しない。
コマというより、強いタル型歪曲をストレッチして放射状に吊れているいるのでは、とも見える。
望遠端 105㎜
中央
F7.1開放
F11
右下隅
F7.1
F11
望遠端の画面隅では、程度的には少しだがコマフレアのような光芒のふくらみを感じる。1+1/3段絞ったF11では改善する。
ミラーレスならではの、電子補正しやすい歪曲収差などを残し、それとトレードオフになる収差を重点的にレンズに負わせれば、結果的にユーザーベネフィットを生むことになる。
欠点がないわけではないが、コスト、小型軽量という制約の中で、うまくまとめたと感心する。
実際の星景
EOS RP RF24-105mm F4-7.1 (24mmF4開放)/180sec ISO200 ポラリエで追尾
2020/4/25
その2
EOS RP RF24-105mm F4-7.1 (24mmF4開放)/180sec ISO400 ポラリエで追尾
2020/4/25
全体を見渡せば、星像は小さくシャープできれいである。
周辺減光は、開放では補正をONにしてあってもそれとわかる残り方である。
露出時間が掛けられるなら、補正前提でも一段絞るほうが良いと思う。
が、総合的に意外にも星にも使えるという印象。
小型軽量で持ち出す機会も増え、つぶしのきくズームレンジ、近接にも強く、そして何より比較的お求めやすく、気に入った。
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