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2020年4月26日 (日)

RF24-105mm F4-7.1 IS STM 夜の像性能

24-105mmの守備範囲は、とても応用が利く。
特に、広角端24㎜は天体にも使いたい画角で、この電子補正前提の便利ズームがどこまで使えるか、あまり期待はしないでテストしてみた。
各種収差補正は、全部ONとした。
もっとも、歪曲収差はカメラ段階でも、RAWで撮影してDPPで操作しても、OFFにできない。
Rf24stm
EOS RP 表題のレンズ 24mm  基準露出F4  4sec  ISO400

夜景を対角線いっぱいに配置し中央と右下隅を10倍に拡大してみる。
中央
F4
Rf24stmf4ce

F5.6
Rf24stmf56ce

F8
Rf24stmf80ce


F4
Rf24stmf4

F5.6
Rf24stmf56

F8
Rf24stmf80

広角端、中央部は開放でも十分にシャープで驚いた。1段絞ると高輝度の部分の青ハロが取れてさらにきりっとする。
隅は放射状に流れる。ある種、メーカー公表のMTF曲線に呼応した感じである。
が、個人的に目障りな鳥が羽を広げたようなコマ収差ではなく、大きな欠点にはならない。
ただし、絞っても周辺減光は改善するものの、流れは改善しない。
コマというより、強いタル型歪曲をストレッチして放射状に吊れているいるのでは、とも見える。


望遠端 105㎜
中央

F7.1開放
Rf105stm71ce

F11
Rf105stm110ce

右下隅
F7.1
Rf105stm71

F11
Rf105stm110

望遠端の画面隅では、程度的には少しだがコマフレアのような光芒のふくらみを感じる。1+1/3段絞ったF11では改善する。

ミラーレスならではの、電子補正しやすい歪曲収差などを残し、それとトレードオフになる収差を重点的にレンズに負わせれば、結果的にユーザーベネフィットを生むことになる。
欠点がないわけではないが、コスト、小型軽量という制約の中で、うまくまとめたと感心する。


実際の星景
Exrf24stmf4_1
EOS RP   RF24-105mm F4-7.1 (24mmF4開放)/180sec ISO200  ポラリエで追尾
2020/4/25

その2
Seiza_spring
EOS RP RF24-105mm F4-7.1 (24mmF4開放)/180sec ISO400 ポラリエで追尾
2020/4/25

全体を見渡せば、星像は小さくシャープできれいである。
周辺減光は、開放では補正をONにしてあってもそれとわかる残り方である。
露出時間が掛けられるなら、補正前提でも一段絞るほうが良いと思う。

が、総合的に意外にも星にも使えるという印象。
小型軽量で持ち出す機会も増え、つぶしのきくズームレンジ、近接にも強く、そして何より比較的お求めやすく、気に入った。

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EOS RPゲットから1年&RF24-105mm F4-7.1 IS STMのこと

本当は初号機EOS Rをしばらく所有したのだが、経済的理由で一度手放さざるを得なかった。
フルサイズにこだわらなくても、APS-C判のEOS M6があるのでどうしようかと2か月弱さまよった。
EOS RP、P=ポピュレール。スペックを一瞥した限り、キヤノンの本気度は伝わってこない。
だが、予算的には、これしかなかった。

Eosrprf2410571

レンズ込みの重量は両者ほぼ同じ。(デザインは圧倒的にフィルムカメラが上と思うが)

一年たってどうか。
撮影コマ数一年で、1,815枚 写欲の衰えを感じる。
フルサイズは必要か→うーん、どうだろう(苦笑) でもたまに、これはフルならではの描写を感じることはある。
良い点
・小型軽量
・暗所に強い EVFを覗いた時点で、開放F4の暗いレンズでも星座の形が分かる
・操作感覚が直感的
・必要な機能は十分
・高感度はもちろんEOS M6より余裕ある
・動画でバリアングルは便利、マニュアル音量設定が多いので音量レベルメーターの常時モニターと音のヘッドフォンモニターが可能なのは便利
・ファームウェア改修で瞳AFを含めたAFはだいぶ実用性を増した

改善してほしい点
・少し大きくなってもいいから、バッテリーは絶対に1800mAhのLP-E6(N)にしてほしい。1040mAhのLP-E17は遊んでいるとすぐに指標が一つ減る。スペアを持てば、というが、EOS RのときもLP-E6でもスペアを持ち歩いていた。
・サーボAF時の毎秒コマ数4はつらいことがある。ワンショット時と同じ5FPSに改善を望む。5FPSあれば、まあ普及機としてストレスなく行けるが、4と5の違いは意外と大きく感じる。EOS kiss Mでも7FPS超えているんだから。
・愛猫家としては、犬猫瞳AFは入れてほしい。Nikonだってファームウェアアップデートで実現しているし
・ボディに見合った、小型軽量で普及価格帯のレンズが少ない NikonはF1.8の単焦点が増えてきてうらやましいぞ

とぼやいていると、
RF24-105mm F4-7.1 IS STMなる、なんとも悩ましいレンズが発売になった。
本来なら、EOS RP発売時に登場させるべきレンズだろう。
395gは確かに魅力的である。

望遠端の開放F値が7.1・・・うーん、誤植ではないのか?
多重露光ができない→きっと広角端のイメージサークルが小さいか歪曲が大きくて、電子補正が前提
こんなのより、24-70 F4ぐらいで電子補正に頼らない(ちゃんとした)レンズが欲しいかも
ところがね、いざ24-70mmを持つともっとテレ端が欲しい
小型軽量で比較的リーズナブルな価格なので、この際割り切って昼間限定なら便利かも。
どうせ便利ならRF24-240mmが面白いのか
いやいや、やはり画質で安心が欲しいならLレンズのRF24-105じゃないのか
EF24-105mm F3.5-5.6 IS STMあるじゃないか→マウントアダプタのせいで重く、長くなって持ち出すのが億劫

さんざん逡巡したが、EF24-105mm F3.5-5.6 IS STMともう一本下取りにして
ようやく我が家として2本目のRFレンズ、この新作RFレンズをゲットしてみることにした。

24mm時

Rp2471

105㎜時

Rp10571

広角端での後玉
テレ端でF7.1とは思えないほど、マウントいっぱいにレンズは広がる
Rear24

まずは気楽に試写。
センターフォーカスマクロ 24㎜時
手持ちだと、ブツに前玉をぶつけてしまいそうだ。
Cfm

同じく24mm時センターフォーカスマクロ
Rf24_0401

105mm時のAFの効く範囲の近接
Rf105_0402

売りのセンターフォーカスマクロはMF切り替えなど、ひと手間かかるのが難点だが、意外と楽しめる。
また、望遠端で0.4倍マクロも意外と背景はボケて描写も良好。

やはり寄れることは正義だ。

さて、望遠端の暗さとそれを補うAF、ISの性能は?
Exrf105stm71_1
EOS RP 105mmF7.1開放 1/8sec  ISO12800 手持ち撮影
2020/4/25
月の地球照が分かりやすいようにレベル補正を強めにしています

IS OFF
Isoff

IS ON
Ison

AFも速いし、手振れ補正も良く効く。
こんな写真が手持ちでとれるなんて、フィルム時代から考えたら隔世の感あり。
しかし息子のiPhone11で手持ちで気楽にとった星座の写真も、ぱっと見にはポタ赤にデジイチで数分かけて撮ったのと見分けがつかないほどである。道理でデジカメ不況、これも隔世の感である。

さて、このレンズ、広角端24㎜ではF4で、天体にも試してみたいスペックではある。
まあ、電子補正の”薬漬け医療”、大して期待できそうもないが。
次回に。。。

 

 

 

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