CF-1900の修理(6)
1973年製のラジカセ、SONYのCF-1900。
ジャンクでヤフオクで手に入れて整備し、今年で5年目。
途中パチパチノイズに悩まされたが、カセット部メインスイッチの交換で、嘘のように収まってしまった。
その過程でモーターがノイズ元ではと、他機種CF1150のモーターを”心臓移植”して、(都合3個イチ)ほぼ快調に使えてきた。
しかし、以前からあった、現象2つが最近ひどくなってきた
・RADIOをOFFした時TAPEの再生音が出ない、雑音に埋もれる。何回もRADIOをON/OFFしてやっとTAPEが鳴るようになる。
・録音ボタンを押してもRECメーターが振れない。何度か押してRECメーターが振れるようになっても、実際録音を始めて何分か経つと、いつの間にかフェードアウトして、録音がされていない(非常に小さい音でしか記録されていない)
原因は承知していて、愛しのCF-1900が不調 ( ;∀;): レレレの星おじさん (cocolog-nifty.com) 過去にも手を入れていたのだが、姑息術に終わっていた。
ここは一念発起して録再切替およびラジオテープ切替スイッチ連の根本治療をしてあげよう。しかし、しくじればすべては終わる。
まず、裏蓋を開ける。
黄色〇で囲った短いほうがラジオ/テープ、長いほうが録/再切替スイッチ連
これらを、半田吸い取りリボンで、パターンを剥がさないように慎重にはんだを除去して取り外す。
取り外したスイッチ連を金属の爪を起こして分解する。
特に両端の接点が黒く酸化しているのがわかる。
また、録再切り替えのものは、可動接点の両端2つずつが足2本(ノンショーティング)、中央6個が足3本(ショーティング)であることに注意。
可動接点を外してみると、黒変部位がはっきりする。
これを、綿棒に無水アルコール(入手できなかったのでエタノールで代用)をつけてそっと丁寧に清掃する。
清掃後。固定接点はきれいになった。可動側は、”触らぬ神に祟りなし”でそっと戻した。ご自身の摺動で自己研磨されるだろうから。
ラジオ/テープ切替についても同様。
なぜか同じく、両端の端子が特に酸化がひどい。
清掃後の端子たち。
これをソオッと元のハウジングに収めて復元。
そして、基板にはんだ付けし直し。
さて、どうか。
ラジオを聞いて戻した後、テープ再生。なんの不自由もなく再生。
録音は・・・これも普通にOK。
当たり前のことがありがたい。
おりしも、
みんなのうた60
NHKみんなのうたが始まって60年の年だという。そんなおいらも還暦の年だが。
懐かしい歌が、またこの懐かしい機器でリアルに聞ける。
音声のみが残っている曲は、中波のラジオ第二でのみ放送という。
さっそく”エアチェック”してみた。今ならデンスケとか、いやもっとHi-Fiなデジタル録音媒体もあるが、あえてCF-1900のソニオマチック自動録音で撮ってみた。
もっとひどい音かと思ったが、意外といける。現行のラジカセ普及品より走行系が安定していて、だみ声にならないのが良い。
もちろん本当のHi-Fi記録に比べれば「懐かしさ」というバイアスがかかっているが、製造から48年という歳月を考えれば奇跡に近い。
放送も機材もみな懐かしい。これはもはやタイムマシンである。
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