カモメレンズの実力はいかに・・・RF28mm f/2.8 STM
ミラーレスでレンズの設計に自由度が高くなった、とは良く聞かれる言葉である。
しかし、パンケーキレンズに限っては撮像素子への入射角度の関係で、難易度が増したらしい。
相次いでニコンとキヤノンの開発陣からメディア記事を通じて聞いた。
キヤノンの場合、レンズ断面がカモメの翼のような強度の非球面レンズでこの難問を解決したのだという。
そうして生まれたのがRF28mm 1:2.8 STMである。
これを買っても、RF-S標準ズームのスペックダウンから生じた”画角24mm難民”問題が解決できない。
でも、これは面白そうだ。
まるでちゃちい面構えだが、MTFグラフがLレンズをあざ笑うかのような高レベルを示している。
後玉は一目見て、四角くて特徴的な曲面を感じる。
さあ、いつもの夜景。
EOS R6 ISO400 RF28mm F2.8開放 4sec
中央部・・・いつもの画面1/100の部分の拡大
RF28mm F2.8
RF24-70mmF2.8Lの28mm 開放
smc Takumar 28mm F3.5の開放
中央部は、MFにおいてどこを合焦位置とするかで微妙な色ズレの違いがあるが、いずれのレンズも問題ない。
右上隅
RF28mmパンケーキ
大三元RF24-70mmの28mm開放
smc Takumar 28mm F3.5開放
いにしえのTakumarの豪快な手裏剣状コマはご愛敬として、(これはこれで一つの味である)
カモメレンズ、これは素晴らしい。大三元を凌駕している。というか大三元何をしているのか。
パンケーキでコンパクトなら、若干周辺画質が落ちても大目に見てやろうというのが相場だが、
これは完全な下剋上だ。
この高度な非球面レンズの製造はCanonの某事務機の応用だと聞くが、
Canonならではの、RFレンズの期待できる新風である。
自分的にはベストRFレンズオブザイヤーである。
このレンズ、APS-Cの周辺画角で見ると、
うるさく見ると幾分三角形のコマを感じるが、まあわずか、いちゃもんレベルである。
このままフルサイズの周辺でコマが増大するかと思えば、フル周辺ではむしろいい。
不思議なレンズだ。
このレンズも最近のCanonレンズの御多分に漏れず、歪曲収差電子補正である。
が、この種の補正で決まって現れる、夜景での放射方向の引き吊れがほとんどないのもいい。
ともあれ、この5万円は面白い。
Canonのファンを続けられそうだ。
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